BASFジャパン(株)は、本日、陸上および洋上風力発電設備の構造要件に適合するよう特別に開発された超高強度グラウト材「マスターフロー® 9000シリーズ」を発表した。
マスターフロー® 9000シリーズは、従来のグラウト材より風力発電設備からの回転、曲げ、および軸方向からの繰り返し荷重に対する耐性、および、優れた疲労耐久性を発揮する。
BASFジャパン建設化学品事業部、執行役員の池田尚浩氏は次のように述べている。
「風力エネルギーは重要な代替エネルギー源であり、近年、再生可能エネルギーとして大きな注目を集めています。BASF はヨーロッパにおいて、風力エネルギーの専門家と緊密に協力し、風力タービンの設置とシステム運転をより迅速に、より安全に、コスト効率よく実施してきております。マスターフロー® 9000 シリーズは、回転、曲げ、ねじれ、および軸方向荷重に対し効果的に機能し、非常に厳しい条件に耐えられるよう設計されているため、長寿命化に向けた安全性と安定した据付を提供します」
マスターフロー® 9000シリーズは、優れた早強性、最終強度、高い弾性係数を持ち、低温時でも高い初期強度を発現するだけでなく、温度の高い環境下においても、優れた流動性を有す。プレミックス製品のため扱いやすく、現場で所定量の練混ぜ水を加え、ミキサーで均一に練り混ぜることで、ポンプ圧送可能な優れた流動性を保持する。また、高い初期強度を発現することで、プロジェクト全体の完成までの工期短縮を実現する。
BASFが上市するソリューションは以下3製品。
(1)マスターフロー® 9500
洋上風力発電設備のモノパイル、トランジションピース、ジャケット式、トリポッド式、トリパイル式、重力式コンクリート基礎の接続部に使用される超高強度グラウト材で、洋上風力発電向けコンクリート支持構造に適合する材料として、第三者認証機関DNV GL(Det Norske Veritas Germanischer Lloyd)の型式認証を取得している。これは、洋上風力発電設備の設置と運転に高い信頼性を実証するもの。
(2)マスターフロー® 9300
陸上風力発電設備用に開発された特殊セメント金属骨材系の超高強度グラウト材。
(3)マスターフロー® 9200
デンマークの風力発電機メーカーのVestas社の陸上風力発電設備の構造上要件に対応するため開発された、特殊セメント系超高強度グラウト材。
現在、風力発電設備の建設にあたり、ヨーロッパをはじめ、オーストラリア、南アフリカ、メキシコ、ブラジル、チリ、中国、フィリピン、タイといった国々で、マスターフロー® 9000シリーズは採用されている。
「マスターフロー® 9000シリーズは、建設業界が直面している現在の課題を解決し、持続可能なエネルギーの成長促進に寄与します」と池田は続けて述べている。
BASFは、2017年7月12日~14日の3日間、仙台にて開催される「コンクリート工学年次大会 2017」の併設展示会「コンクリートテクノプラザ」にて、将来の持続可能なソリューションとして、マスターフロー® 9000 シリーズを出展する。
↧
【超高強度グラウト材】BASF、耐久性・費用対効果の高い風力発電向け「マスターフロー 9000シリーズ」上市
↧