インライン・デジタル・プリンティング(※1)を専門とする、サトーグループのDataLase Ltd.(DataLase、本社:英国)は、包装、アナリティクス、市場分析およびサプライチェーン管理を専門とするHAVIグループ(HAVI、本社:米国)と提携し、レストラン、コンビニ、ファストフード店等の食品サービス業界向けに、店頭で個々の消費者に応じたメッセージを商品パッケージに印字できるソリューションの共同開発に着手した。
HAVIは、POS(販売時点情報管理)のデータを収集し、納入業者や提携企業と共有する。食品サービスのブランド企業は、これらのデータと、レーザー照射で変色するDataLaseの顔料を組み合わせることによって、個々の消費者にとって意味のあるパーソナライズされた情報を、サプライチェーンのいずれの段階でも商品や包装資材に印字することができるようになる。店頭向けに革新的なソリューションの提供が可能となり、店舗ではパーソナライズされた商品パッケージを通じて消費者との関わりを深め、消費者のブランドへの愛着を高めることができる。(※2)
今回のソリューションにより、食品サービスのブランド企業は消費者の「購買意思決定の瞬間」を広げることができる。従来の大規模なマーケティングキャンペーンを、個々の消費者に応じたOne to Oneマーケティングに変換し、消費者とブランドのつながりを生み出し、リピート購買や衝動購買の意欲を高めることができる。
HAVI グローバルイノベーション部門のバイスプレジデントであるShane Bertschは、次のように語っている。「商品パッケージは、ブランドと顧客の柔軟なデジタル・タッチポイント(顧客接点)となる可能性を秘めています。モノのインターネット(IoT)の普及に伴って、包装関連企業がこの可能性を探り始めたのです」
「HAVIは、積極的に食品サービスのブランド企業と関わり、当社の各事業部および有能な従業員を通じてソリューションを展開することに誇りを持っています。DataLaseとの提携によって、私たちのお客さまが求めている革新的なソリューションを提供する機会が生まれることは明らかでした。お客さまは、私たちのソリューションを使用することによって、消費者一人ひとりにあてたメッセージを届けて消費者と個人的なつながりを作り、ブランドへの愛着心を構築できるのです」。
DataLaseのインライン・デジタル・プリンティングを用いたソリューションは、商品やパッケージの充填や梱包工程、または使用時点において即時性の高いマーケティングを行う能力を提供することによって、この構想を完全なものにできる。高解像度の画像やロゴ、そして対象となる顧客層に向けた可変情報を、パッケージ上にレーザーで印字することが可能。
DataLaseの米州事業開発部門のバイスプレジデントであるChuck Pembleは、次のように述べている。「HAVIが持つお客さまに対するビジョンは、DataLaseがグローバルで展開するソリューション戦略と一致するものでした。世界に広がる当社の組織を活用し、ソリューション展開に取り組む上で、HAVIとの提携は最適で自然なものでした」。
DataLaseの技術は、商品やパッケージにおける「真のパーソナライゼーション」を可能にし、対象となる消費者に関連性のあるタイムリーなメッセージを確実に届ける。この世界唯一の技術により、個人、地域、地方といったあらゆる基準で対象を定め、完全にカスタマイズされたパッケージを作成することが現実に可能となる。(※2)
(※1)特殊な発色顔料をコーティング剤にしてさまざまな素材に塗布することで、その塗布面を感熱素材に変える世界で唯一の技術です。コーティング剤を塗布した部分にレーザーマーカーで熱を加えることで商品及び段ボール、フィルム等の包装資材にダイレクトに印刷が可能。
(※2)当初はモノクローム、続いてフルカラーの印字ソリューションを開発します。2020年のフルカラー技術導入を目指す。