リコージャパン(株)は、ドイツのグラッドベックに本社を置く3Dプリンターメーカー、EnvisionTEC GmbH(エンビジョンテック)との間で、日本における3Dプリンターの販売特約店契約を締結した。リコージャパンはEnvisionTEC 製の産業用3Dプリンターを、2017年中を目処に販売開始し、消耗品と保守サービスの提供までトータルで対応する。
<リコーグループの3Dプリンター関連事業>
近年、製造業では顧客ニーズの多様化に対応するため、短期間での製品開発プロセスが求められている。 こうした背景の中で3Dプリンターは、設計データから試作品や最終製品を手軽に造形可能で、時間とコストの削減に貢献できるとして、導入が進んでいる。
リコーグループは、20年以上にわたる3Dプリンターを活用した製品設計の実績と、試作や金型などで培ってきた加工技術を保有。これらのノウハウを活用した3Dプリンター関連事業を展開している。自社製の3Dプリンターの販売をはじめ、未導入企業に対してもコンサルティング~3Dデータの設計~造形/納品までの一貫サービスを、日本、欧州など海外でも提供している。この度の契約締結により、リコージャパンは3Dプリンターのラインアップを拡充し、ユーザーの幅広い要望に応える。
EnvisionTEC は、主に試作品の製作用途の3Dプリンターとソリューションを世界60カ国以上で提供するなど高いシェアを誇る。リコージャパンは、同社商品の日本での販売および消耗品と保守サービスの提供までトータルで対応することで、事業の拡大を図る。
<EnvisionTEC 製 3Dプリンターの特徴>
EnvisionTEC の3Dプリンターは、DLP*1 および高速光造形方式*2 を採用しており、高精細かつ表面が滑らかな造形物の製作が可能。100件以上の特許に基づく同社独自の技術を保有し、高品質と高生産性を両立している。また、40種類以上の3Dプリンターと70種類の造形素材を取り揃えており、簡易試作から高機能試作まで幅広く対応することが可能。
リコージャパンは、東京ビッグサイトで開催される「設計・製造ソリューション展」(2017年6月21日~23日)に出展し(東1ホール 42-50)、EnvisionTEC の商品展示をはじめ、3Dプリンターを活用したさまざまな業務改革の提案を行う。
■EnvisionTECの概要
・事業内容 : 3Dプリンターおよび造形素材の開発、製造、販売、サポート
・本社所在地 : ドイツ グラッドベック
・設立 : 2002年
・累計出荷実績 : 7,000台以上(2016年時点) ※デスクトップを除く
*1 DLP : Direct Light Projectionの略。プロジェクターによって紫外線を照射し樹脂を硬化する方式。
*2 光造形方式 : 光硬化性の樹脂を紫外線レーザーで一層ずつ硬化させて積層していく方式。