創包工学研究会(東京都千代田区内神田1-18-11-717、TEL&FAX.03-3291-3219)では、来る6月2日(金)、午前9時30分~午後5時まで、フォーラムミカサ エコ7Fホール(東京都千代田区内神田1-18-12 内神田東誠ビル)において、第67回講演会「PTPの品質進化と生産性向上V」を開催する。参加費は27,000円/人(消費税込み)。
プログラムは次の通り。
09:20~09:50
テーマ:PTP用材料の標準的品質基準の考え方
講 師:吉田八郎氏(創包工学研究会理事)
09:50~10:20
テーマ:PVC系成形材の標準的材料規格の提案
講 師:河内優治氏(住友ベークライト(株)尼崎工場 包装技術センター所長)
10:20~10:50
テーマ:PP系成形材の標準的材料規格の提案
講 師:中尾正治氏(大成化工(株)開発技術本部 開発技術企画室グループマネジャー)
要 旨:(上記3名の分)我が国のPTP用材料の品質基準・規格は、世界的に極めて高い水準にある。しかしながら一部にはやや過剰ではないかと評されている部分もあり、海外からは“日本品質”と揶揄されている。高品質を志向するあまり、高価格・低生産性を招いている可能性がある。PTP機械・材料研究会では、上記のような状況を可能な限り改善し、より適切でグローバリゼーション時代に即した基準・規格を提案すべく検討を重ねている。その中間的な状況を公表し、批判を仰ぎたい。
10:50~11:50
テーマ:環境対応型PTP水系ヒートシール材
講 師:中川潤一氏(三井化学(株)研究開発本部合成化学品研究所)
12:50~13:50
テーマ:バリア性改良PVDCの開発とその展開
講 師:安藤聖己氏(ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン㈱セールスディベロップメントマネジャー)
要 旨:医薬品のブリスター包装に求められる高防湿性と併せて、高い酸素透過防止性をシートに付与できる改良型PVDCラテックスを、日本で初めて紹介する。SOLVAYの50年におよぶ医薬品包装向けブリスター用PVDCの経験と、独自のポリマーデザイン、製造技術を駆使して、防湿性、酸素透過防止性ともにこれまでのPVDCでは到達しえなかった高い水準を実現した。従来技術に比べて、そりにくい包装材料の提供が可能なため、1シートあたりの錠数を増やしたブリスター包装ができるようになることもこの材料の魅力。
13:50~14:50
テーマ:固形製剤包装PTPに関するリスクマネジメント
講 師:品川 進氏(東レ(株)医薬・医療品質保証部 主席部員)
要 旨:医薬品の製造管理・品質管理においては、製品のライフサイクルにわたるリスクマネジメントが求められており、製薬企業各社は、それぞれの品質システムの一部として取り組んでいる。当社固形製剤の包装工程においても、製造技術部署を中心にリスク分析等を実施し、製造工程起因の品質不良の発生を防止するよう努めてきた。継続的な取り組みにより、製造工程の安定化や製品苦情の減少に一定の成果が認められるものの、従来想定していなかったような工程トラブルを完全に撲滅するには至っていない。本発表では、PTP包装工程に関し、弊社のこれまでのリスクマネジメントへの取り組み、工程トラブルとその後の是正措置・予防措置等について考察し、PTP包装機を含む製造システムの改善ニーズを提示し、参加各位の情報交換の契機としたい。
15:00~16:00
テーマ:データ管理システムとインライン印刷/検査
講 師:小幡尚司氏(日立造船(株)機械事業部電子制御ビジネスユニット検査・計測システム部)
16:00~17:00
テーマ:噛み込みX線検査器の開発と展望
講 師:池田倫秋氏((株)システムスクエア開発本部本部長)
要 旨:当社のかみこみX線検査機は、食品生産工場ラインにおいて、包装シール部へのかみこみ検査を実施するものであり、X線と光学系で撮影した2つの画像を合成することで、これまで検査が難しかったアルミ包材のかみこみ検査が可能である。現在、医薬品業界で主流をなしているPTP包装機の中には、アルミニウムのみで包装されるもの(両面アルミ包装など)があり、採用例が増加しつつある状況である。本発表では、食品分野向けのかみこみX線検査機に関し、医薬品分野への適用を考察したい。