ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーは、ダウの会長兼CEOアンドリュー・リバリスが、U.S.ニューズ&ワールド・レポート誌より、STEM(科学・技術・工学・数学)リーダーシップ・ホール・オブ・フェイム・アワード(殿堂賞)を受賞すると発表た。カリフォルニア州サンディエゴで開催される、同誌主催によるSTEMソリューションズ・ナショナル・リーダーシップ・コンファレンスにて、リバリスに同賞が授与される。
「STEM分野における教育とキャリアは、人類が直面する重要な課題を解決するために必要なイノベーションを推進する力となります。STEM教育は私自身の優先課題であるとともに、未来の人材を育むという点においてダウの重要課題ともなっています。イノベーションを推進し、製造現場に立ち、課題解決を目指す数多くのダウの従業員を代表して、STEM分野に対する学生の意欲喚起に貢献するとともに、この分野における実りあるキャリア開発支援について認められることは、大変光栄なことです」と、リバリス氏は述べている。
自身が化学エンジニアであるリバリス氏は、STEM分野での雇用が経済成長を実現するという信念を抱き、教育と人材支援を推進してきた。リバリス氏は、自著「メイク・イット・イン・アメリカ(Make It in America)」や、米国トランプ政権の製造業雇用イニシアチブでの議長としての役割を通して、米国におけるイノベーションと製造業の発展を推進するSTEM教育の重要性を支持している。
リバリス氏の下、ダウはSTEM大使と呼ばれる従業員ボランティアを組織し、日常において欠かすことのできない技術の力を分かりやすく紹介するとともに、STEM分野における魅力的な活躍機会を示すことで、教師を支援するとともに学生の意欲を高めることに貢献している。ダウ2025年持続可能性目標の1つである「従業員による変化」に向けた取り組みとして、2016年には、2200人を超えるダウSTEM大使がSTEM関連のボランティアで2万5千時間を超える時間を投じ、1900人以上の教師を支援するとともに、36万人以上の学生に対してSTEMと接する機会を創出した。
<STEM分野におけるダウのパートナーシップ事例>
FIRSTR
FIRSTRの戦略パートナーであるダウは、事業拠点の近隣地域において200を超えるFIRSTロボティクスチームを創出し、その多くは、ダウ従業員が指導者役を務めている。FIRSTへの参加を通じて、製造とエンジニアリングで求められる多くの能力が発揮される。
ユー・ビー・ザ・ケミスト(君こそ化学者)
中学生の化学に対する興味を高めるため、ダウが事業拠点とする全米15州で1万4千人を超える中学生に向けて、全米化学コンテストであるユー・ビー・ザ・ケミストを通じた支援を行った。
スミソニアン科学教育センター
2007年以降、ダウはスミソニアン科学教育センターと連携して、教育現場と社会の橋渡し役を務めてきた。ダウ・スミソニアン教師学者専門家開発プログラムとともに、教育現場におけるダウSTEM大使による活動が、この役目を果たす上で柱となっている。これまでにダウは、このプログラムを通じておよそ300人の教師を支援し、2016年にはビジネスパートナーであるCH2Mとの共同スポンサーを開始した。
全米訓練プログラム
2015年に始動したダウの全米訓練プログラムでは、正規教育と実務研修の両面で製造業におけるキャリアへの道筋を提供している。このプログラムは、ミシガン、カリフォルニア、テキサス、ルイジアナの4州において、100人程度の訓練生にまで発展しており、2017年末までには130人に達すると見込まれる。高校卒業生に加えて、退役軍人もこのプログラムの参加対象となっている。2016年10月、全米製造業の日を祝し、ダウ従業員が訓練プログラム拠点などでイベントを主催し、若者に対して、製造業のキャリアに触れ合うとともに従業員と親睦を深める機会を創出し、彼らの住む地域で提供される教育プログラムに対する理解向上を支援した。
五大湖地域(ミシガン州)STEMインパクト・イニシアチブ
ダウのサポートを受けたこのイニシアチブにより、STEMインフラに関する包括的調査が実施されるとともに、同地域でSTEMを推進する大学ネットワークが立ち上げられた。2016年、初めての試みとなるSTEMエコシステム学習イニシアチブに参加する、米国27地域の1つとしてこの地域は選ばれた。このイニシアチブは、より実質的なSTEM機会を若者にもたらす、地域主導による新たな取り組み。
STEMソリューションズ・ナショナル・リーダーシップ・コンファレンスは、米国において科学、技術、工学、数学の能力を向上させることに注力しており、大手企業や一流の教育者、代表的な政策立案者らが一堂に会し、STEMに関連する課題を全米規模に引き上げるとともに、STEM危機への対応を探る。リバリス氏の他、ゼロックス・コーポレーション会長のウルスラ・バーンズ氏、マサチューセッツ工科大学名誉学長および全米科学振興協会次期社長のスーザン・ホックフィールド博士、マサチューセッツ州ボストン科学博物館社長兼ディレクターのイオニアス・N・ミリ博士、元宇宙飛行士でNASAジョンソン・スペース・センターのディレクターであるエレン・オチョア博士が、U.S.ニューズ誌よりSTEMリーダーシップ殿堂賞を贈られる予定。