信越化学工業(株)は、塩化ビニル樹脂（塩ビ）の国内向け販売価格の改定を行うことを決定し、１kg当たり20円以上の値上げを、2017年3月1日納入分から実施する。
石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）の減産合意を受け、原油価格は上昇基調に推移し、ナフサ価格も上昇している。それに伴い、塩ビの製造に必要な原燃料価格も騰勢を強めている。
また、既存の生産設備は操業スタートから長期間経過し、安全・安定操業と品質の維持を継続するための設備メンテナンス費用は従来以上に必要となっている。
さらに海外ではインドの需要伸長、中国での環境規制強化等による供給の減少により需給バランスはタイトな状況が続き、価格も高騰している。
このような状況の中で国内需要家への安定供給を継続するため、価格改定せざるを得ない状況となった。