丸富製紙(株)は、主力商品カテゴリーのひとつであるプリントトイレットロール分野において、新しい特殊印刷製法を採用した、透かし模様入りのトイレットペーパーを開発。特許を出願した。
1．プリントロールについて
・プリント入りトイレットペーパーは丸富製紙の主力商品ジャンルであり、今後も市場での成長が見込められる伸長カテゴリーである。 ・現在、当社では、カラー(1色～3色)インクを使用した花柄やキャラクターものなど、お客様の普段の生活に楽しさと上質さをお届けできるような付加価値商品を展開する。
２．課題および斬新な外観の表現
◆ 現状のプリントロールについて
・有色プリントだと、拭き取り時の健康状態の確認がしづらく、また色によっては誤解を生みやすい問題がある。
・トイレットペーパーは“白さ”にこだわり、また、一部で華やかなものを苦手に感じる方も多くいる。
◆ 新しい表現
・透かし和紙のように透かし製法で模様を表現するには生産効率が悪く、大量生産型にはあまり適していない。
・白い紙に白インクで印刷を表現することは従来不可能であった。
→そこで透かし和紙の模様のように、白い紙にも映える特殊印刷製法を生み出せないか、と開発に着手。
３．新技術の開発
◆ 従来にない白インクのプリントロールを作製
(1) 透かし模様風なプリントを表現するためインク内に含まれる顔料や粘度の調整を実施。
(2) 透かし模様が白い紙でも見えやすいよう、叩解（こうかい）度等の原紙スペックで印刷部分の不透明度を調整した。
4．今後の展開
同社は、この印刷技術を用いて、家庭用から業務用まで幅広いジャンルにわたった商品展開を予定しており、新しいジャンルの「透かし模様プリントロール」として、消費者のライフスタイルをより楽しく、豊かにご提案できるような商品をお届けしたいと考えている。
また、バイオマス含有率の引き上げを検討し、サステナブルな社会の構築にむけた環境配慮型製品の開発にも注力していく。