三菱ケミカル(株)は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う医療現場での深刻な物資不足に対する支援を目的に、同社グループ保有の生産技術やノウハウを応用することでプラスチックガウンおよびフェイスシールドを開発し、子会社のジェイフィルム(株)にて供給する体制を整えた。
同ガウンは、厚生労働省の指導を得ながら、ポリエチレン製の雨合羽を改良して開発したもので、袖口に親指を 通す穴をあけ袖捲れを防止する機能を付与したほか、使用後にガウンを脱ぐ際の接触感染リスクを低減するため、背面にミシン目加工を施し容易に脱ぐことが出来る仕様となっている。加えて、1枚当たり 100g以下と使用後の廃棄物削減にも配慮した。 また、同フェイスシールドは、食品包装トレーに用いるポリエステルシート製造技術と、化粧品ケース加工で培った折り曲げ罫線付与技術を応用したもので、透明性が高く、曇り防止機能を付与した製品となっている。使用者自身で容易に切り抜き・組立てでき、輪ゴムにより簡単にサイズ調整が可能となっている。
月間生産能力はプラスチックガウンが 2万枚、フェイスシールドが40万枚。5月初旬より一部の医療機関への寄付を行い、5 月中旬からは厚生労働省をはじめ、一般の医療機関へも供給する。
また、同社グループでは、新型コロナウイルス感染拡大防止に貢献する製品として、以下の製品も提供している。
・アクリル樹脂板「アクリライト」(透明度が高いため、受付や窓口・レジ等で、飛沫拡散防止のため活用)
https://www.m-chemical.co.jp/products/departments/mcc/specialtypla/product/1200326_6952.html
・透湿性フィルム 「KTF」 (液体バリア性を保ちつつ水蒸気を透過するため、高機能化学 防護服の外層に使用)
https://www.m-chemical.co.jp/products/departments/mcc/industrial-medical/product/1200456_7256.html