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【COVID-19対策支援】住友化学、診断センサーを開発するナノセント社へ資金提供。臭気検知デバイスとデジタル技術の融合で迅速な判定を可能に

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 住友化学(株)は、このたび、イスラエルのナノセント(NanoScent)へ、同社が進める臭気検知デバイスを用いた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の迅速診断センサー開発のため、必要資金の約7割を提供することとした。
 ナノセント社は、イスラエルのベンチャー企業で、ケミレジスタ※を搭載した臭気検知デバイスとデジタル技術を融合したさまざまな新型センサーを開発している。同社は、COVID-19の拡大抑止に向けて、この技術を活用し、鼻の呼気からウイルス感染を検知できる迅速診断センサーの開発に着手した。国境や空港、病院などでの感染スクリーニングシステム構築のため、既に、イスラエルおよび欧州の病院や高精度な検査技術を開発する企業と連携し、実証実験を始めている。臭気検知デバイスを用いた非侵襲(生体を傷つけない)かつ即時に判定ができる極めて簡便な診断方法と、PCR法などのより高精度な検査方法を組み合わせて、「短時間」「低コスト」「高精度」で実施可能な感染スクリーニングシステムの実現を目指す。
 住友化学は、迅速診断センサー技術の開発は、COVID-19はもとより、将来に発生が懸念されるパンデミック対策にも応用が可能であると考えている。また、昨年からナノセント社と共同で開発している「体調可視化」による次世代ヘルスケアプラットフォームの基盤技術向上にも資するものと判断し、今回の資金提供を決定した。
 住友化学は、今後もスタートアップやアカデミア等とのオープンイノベーションを通じて、パンデミック対策に向けたさまざまな取り組みを推進するとともに、現中期経営計画において、次世代事業の重点領域の1つに掲げる「ヘルスケア」分野の技術開発を加速させる。
※周辺の化学的環境(物質の吸着など)に応じて電気抵抗値が変化する材料で、さまざまな物質を検知するセンサーとして活用できる。一般にナノテクノロジー(物質を原子・分子レベルで制御し特徴的な素材を開発する技術)を活用した材料が用いられる


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