参天製薬(株)は、環境に配慮したバイオマスプラスチック素材の点眼ボトル を導入した。
バイオマスプラスチックとは、再生可能なバイオマス資源を原料に、化学的または生物学的に合成することにより得られるプラスチック。バイオマスプラスチックを焼却する際に用いられる炭素源は、原料となる植物の光合成によって吸収された二酸化炭素由来であるため、焼却しても大気中の二酸化炭素を増やさず（カーボンニュートラ ル）、持続可能資源の利用により、化石資源の枯渇への対策となるという特徴がある。
同社は、低炭素社会や循環型社会の実現を目指して、環境マネジメントシステムを運用し、二酸化炭素排出量や 廃棄物、水使用量などの削減に取り組んでおり、環境負荷低減のための取り組みの一環として、バイオマ スプラスチックの導入を決定した。まずは緑内障、高眼圧症治療薬チモプトールから導入を開始し、順次別の製品についても拡大していく計画だ。
地球温暖化などの社会課題に対応するため、環境省は 2016 年に策定した計画の中で、2030 年にバイオマスプ ラスチックを 197 万トン普及させることで、209 万トンの二酸化炭素を削減するという目標値を掲げている1。
出典：1．地球温暖化対策計画 https://www.env.go.jp/earth/ondanka/keikaku/onntaikeikaku-zentaiban.pdf P.154