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【電子部品・半導体】DICグループ、ESD障害対策フォトマスク開発

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 DIC(株)と同社100%子会社の(株)トピックは、このたび静電気による放電破壊を防止するフォトマスク(以下「ESD障害対策クロムフォトマスク」)の共同開発に成功した。トピックは同製品を2020年3月より国内および東南アジア地域の電子部品・半導体市場に投入し、同年の売上高2億円を目指す。
SnapCrab NoName 2020 1 18 16 53 28 No 00 フォトマスクは、スマートフォンやタブレットなどの電子デバイスに用いる電子回路基板を製造する際に、電子回路基材に回路を描写する工程で利用される原版。フォトマスクの遮光層には、導電性遮光膜(金属クロム)を使用したフォトマスクがあり、使用中に発生する静電気でパターン間に電位差が生じ、放電して破壊されることをESD(Electro Static Discharge)障害という。このESD障害は、露光工程での発生はもとより、工程内でのハンドリング時や搬送時にも発生することで知られている。特に露光方式が、密着露光時やプロキシミティ露光時に、高い電圧が発生する場合が多く、これまでこのESD障害が歩留まり低下の大きな原因となっていた。
 今回開発したESD障害対策クロムフォトマスクは、高精細で高精度のハイスペックなクロムマスクにESD障害を抑制するため特殊コーティングを施すことで、顧客である電子デバイスメーカーの製造工程における歩留まり向上とESD障害の防止の両立を実現した。さらに、クリーンルーム内の異物付着防止や、付着した異物の容易な除去などの効果も期待できる。
 今後、次世代通信規格「5G」の商用サービスが本格的に開始することで、既に世界的に普及し始めている5G対応の電子デバイスやIoTデバイスの需要が急激に高まることも予測される。
 DICグループは、“ユニークで社会から信頼されるグローバル企業”を目指し、社会要請に対応した製品を提供することで顧客の生産性向上に寄与するとともに、5Gの商用化を見据えたデジタル分野の社会変革にも対応した高機能な製品を迅速に社会へ提供していく。
■トピックについて
 (株)トピックは、電子デバイスを構成する電子部品として用いられる多種のフォトマスクを製造・販売。1995年にDIC(株)の完全子会社化を機に、DICのコーティング要素技術を応用し、フォトマスクに耐久性と透過性を高めるための塗膜形成を実現させた製品を開発。付加価値の高いフォトマスクを提供し、今後も高機能なフォトマスク製品を市場に届けるよう製品開発を進めている。


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