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【医薬品包装】創包工学研究会、 3月17日に第66回講演会「最近の包装用バリア材料・測定技術の動向」開催

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 創包工学研究会(東京都千代田区内神田1-18-11-717)は、来る3月17日(金)午前9時30分~午後5時30分まで、フォーラムミカサ エコ 7Fホール(東京都千代田区内神田1-18-12  内神田東誠ビル)において、第66回講演会「最近の包装用バリア材料・測定技術の動向」を開催する。
 医薬品包装においてバリア性は極めて重要である。製剤の安定性・有効性・安全性などを担保するためには、ガス・水蒸気の透過性が低いことが重要。生産量の最も多いPTPにおいても、成形材のバリア性が特に重要視されており、常にハイバリア材料が要望されてきた。最近、表面処理や粘土類などの応用をはじめとした種々の手段が開発され、注目を浴びている。そこで、今回、7名の講師を招き講演会を企画した。参加費は27,000円/人(消費税込み)。
 プログラムは次の通り。
(1)09:30~10:30
 テーマ:水蒸気バリア性粘土の開発とその応用
 講師:山田剛也氏(クニミネ工業(株) 化成品事業部)
 要旨:クニミネ工業は産業総合研究所で開発された「クレースト」の原料となるクニピア-Mを製造販売している。クニピアシリーズは高いアスペクト比を持ち、自立膜や塗工膜、また樹脂への練り込みによって高いガスバリア性を得ることが可能である。医薬品包装において最も求められる水蒸気バリアに関しても同様に高いバリア性が期待できる。今回は課題解決の糸口と本製品を用いることによって今後得られる可能性について述べる。
(2)10:30~11:30
 テーマ:高性能ガスバリア材料「TG-4E」について
 講師:徳久賢治氏(東ソー(株) アドバンストマテリアル研究所)
 要旨:近年、有機EL、有機太陽電池、有機トランジスタなどを組み込んだフレキシブルデバイスの研究が盛んに行われている。多くの有機電子材料が水分や酸素に触れると劣化してしまうためフレキシビリティを有し高いガスバリア性能を持つ基板の開発が強く求められている。加えて、有機ELでは透明性も必要である。我々はPECVD法を用いて樹脂基板上に高いガスバリア性と透明性を有する膜を作成可能な材料である「TG-4E」を開発した。その材料物性・膜特性を一般的なPECVD材料であるヘキサメチルジシロキサンやテトラエトキシシランとの比較を交えて紹介する。
(3)12:20~13:20
 テーマ:バリア性発現メカニズムとアクティブパッケージの現状
 講師:伊藤義文氏(工学博士、久留米高等専門学校 元教授・研究アドバイザー)
 要旨:内容物の吸湿や酸化防止のため、包装材料のバリア化が要求され、最近は、酸素吸収剤や吸湿剤を必要としないアクティブバリアフィルムも上市され、内容物の品質劣化の抑制、シェルフライフの延長が図られている。本講演では、高分子フィルムおよび無機系ドライコーティングのバリア性発現メカニズムについて述べ、さらに最近医薬品包装の分野でも使用され始めている、アクティブパッケージの現状を報告する。
(4)13:20~14:20
 テーマ:Flexible OLED Displayを実現する封止材料シート
 講師:永元公市氏(工学博士、リンテック(株)研究所 デバイス材料研究室 主幹研究員)
 要旨:フレキシブルOLED Displayに関する透明封止材料シートの状況を解説する。また当社ガスバリアフィルムおよび封止粘接着シートのOpteria製品に関して事例を紹介する。
(5)14:25~15:25
 テーマ:透明バリアフィルム「GL BARRIER」の展開について
 講師:山本俊已氏(凸版印刷(株)生活・産業事業本部 バリアフィルムセンター部長)
 要旨:透明バリアフィルムは包装資材の技術的発展と共に飛躍的な進歩を遂げている。また、従来の包装用途の域に留まらず、ガラス代替など産業部材用途向けの開発も近年目覚しい。本講演では、バリアフィルムの動向について説明するとともに、凸版印刷が開発した透明バリアフィルム「GL BARRIER」の展開状況について、紹介する。
(6)15:25~16:25
 テーマ:酸素バリア接着剤「PASLIM」による環境調和を提案
 講師:下口睦弘氏(DIC(株)東京工場 接着剤技術本部 接着剤技術3グループ 主任研究員)
 要旨:酸素バリア接着剤「PASLIM」は2016年よりグローバルでの展開を開始し、国内では10月の東京パックにて発表した。「PASLIM」は従来の接着剤の主な機能である接着性に加え、各種蒸着フィルムのバリア性能を向上・安定化させる画期的な機能を有している。講演ではこの機能を活用した包材の詳細なバリア性能、活用事例、新たな包材設計の提案等を紹介する。
(7)16:25~17:25
 テーマ:API-MSによる高感度・高信頼性水蒸気透過測定度測定技術の紹介
 講師:高萩 寿氏((株)住化分析センター 筑波ラボラトリー 表面分析グループ)
 要旨:フレキシブル有機エレクトロニクスデバイス用ハイバリアフィルムで要望されている10-6 g/m2/dayオーダーの水蒸気透過度が測定可能なAPI-MS法(大気圧イオン化-質量分析法)について詳細を説明する。この手法は2015年にISO 15106-6として国際標準化規格に登録された。また、2枚の基板を接着剤で貼り合せた際にできる接着部やアルミラミネートフィルムのヒートシール部などの端部に限定した水蒸気透過性に関して、より実使用環境に近い形態で測定できるAPI-MS法の応用技術を説明する。さらに、これら水蒸気透過度測定技術の信頼性を評価したので概要を説明する。


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