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【IJ】富士フイルム、「インクジェット事業部」を設立。平成33年度に売上高1000億円を目指す

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富士フイルム(株)は、平成29年1月1日付で「インクジェット事業部」を新たに設立する。

 近年、インクジェット(IJ)技術は、短納期、多品種少量生産、一枚毎に異なる印刷ができるバリアブル印刷が可能という特長から、カタログやダイレクトメールを印刷する商業印刷分野、サインディスプレー分野に加え、食品・日用品の包装容器、布地や壁紙・床材などを印刷する産業用途においても使用されており、その活用範囲が拡大している。昨今では、樹脂や金属を用いて立体構造物をつくる3Dプリンティング、電子回路を形成するプリンテッドエレクトロニクスといった分野でもIJ技術が活用されはじめ、さらなる市場拡大が期待されている。

 富士フイルムは、平成17年以降、産業用IJヘッドのリーディングカンパニーである米国のFUJIFILM Dimatix,Inc.や、家庭用・産業用を問わず各種ヘッドの特性にマッチする多様なインクを製造できる英国のFUJIFILM Imaging Colorants Ltd.およびFUJIFILM Speciality Ink Systems Ltd.を買収。これらのもつ優れたインク、ヘッドに当社独自の画像処理技術や化学合成技術を組み合わせて、先進的なIJ技術を開発してきた。

 そして平成23年には、商業印刷分野向けに、高速でオフセット印刷を凌駕する高画質を実現する次世代IJデジタル印刷機「Jet Press 720」(*1)を世界に先駆けて開発した。

 今回、新たにインクジェット事業部を設立することにより「ヘッド」「インク」「画像処理」、すべてを自社グループ内で一貫して開発できる強みを活かしながら、さらなる経営資源の集中を行い、商業印刷のみならず、今後の成長が見込まれる産業用途や3Dプリンティングなどの新規分野における新たなビジネスを創出し、平成33年度に同事業で1,000億円の売上を目指すとしている。

*1 プリントヘッドを一列に並べて印字幅を拡大させ、記録媒体(用紙)に対してヘッドを1回だけ走査させて高速で印刷することにより、4階調・1200dpiの高解像度で、印刷でよく用いられる用紙サイズである菊半サイズ(最大用紙サイズ:750㎜×530㎜)の印刷が可能なIJデジタル印刷機。


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