太陽電池(「PV」)モジュール、ソリューションおよびサービスにおいて世界のPV業界をリードするTrina Solar Limited(NY証券取引所:TSL)(「トリナ・ソーラー」)は、12月19日、同社中国太陽光発電技術国家重点研究室が、高効率p型単結晶シリコン(c-Si)太陽電池セルの変換効率19.86% を記録し、世界記録を更新したことを発表した。
記録を更新した太陽電池セルは、ボロンを添加した大型のCz-Si基板上に、低コストの産業用プロセスによる高度なPERC技術を用いて製造している。この高度なPERC(PERC:Passivated Emitter and Rear Cell)技術は、裏面パッシベーションと表面高度パッシベーション、そして光誘起劣化(LID: Light Induced Degradation)防止技術を統合している。243.23 cm2 の太陽電池セルは、総面積における変換効率で22.61%を記録し、この成果は、ドイツのフラウンホーファー研究機関(Fraunhofer ISE CalLab)により検証された。
トリナ・ソーラーは、2014年に大面積p型単結晶シリコンPERC太陽電池セルが21.4%を記録し、その後2015年に22.13%で記録を更新した。2016年7月には、2015年に達成した変換効率からわずか1%しか変わらない、21.12%の平均変換効率で、同種のPERC太陽電池セルを量産ラインにおいて製造可能と発表した。今回、同社は、前回の記録を0.5%上回ることができ、大面積p型単結晶シリコン基板における低コストの量産化プロセスを用いたPERCセルでは、現状最高レベルの変換効率になる。
トリナ・ソーラーの副社長で主任研究員のピエール・ヴェルリンデン博士(Dr. Pierre Verlinden)は、次のように述べている。
「国家重点研究室の研究チームから最新の成果を発表でき、大変うれしく思っています。この数年間、我々R&Dチームは過去の記録を塗り替え、技術の限界を押し上げながら、単結晶及び多結晶シリコンPERC太陽電池セルの変換効率の向上を絶えず続けてきました」「我々は量産レベルでPERC技術の可能性を示したいと思っています。また、ニューサウスウェールズ大学の研究所が17年以上前に達成した変換効率25%というレベルに出来る限り近づくように努力したいと思います。イノベーション主導型PV産業において、トリナ・ソーラーは、常にセルの変換効率の向上及び、最先端のPV技術や製品の開発を通じ、コスト削減に取り組んでいます。我々の目標は、技術革新を進め、出来るだけ敏速に研究技術を量産化に応用することです」
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【太陽電池】トリナ・ソーラー 単結晶シリコンPERCセルで世界記録更新 変換効率22.61%
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