中国・広州で5月21日~24日まで開催された「CHINAPLAS 2019」において、BASFは、次世代の電気自動車のエネルギー効率を向上し、カスタマイズ可能なデザインを通じて快適性や洗練性を実現する20以上の革新的な素材ソリューションを紹介した。これらのソリューションは、GAC R&D センター(広州汽車)が設計したコンセプトカーに採用されている。また、デザイナーの創造性を刺激し、アイデアを提供する場であるBASFのCreation Centerが、高度な試作品の制作を支援した。
車室内空気質の改善
自動車全体に使用されているBASFの材料は、車室内の揮発性有機化合物(VOC)を低減または排除し、有機溶剤を使用せず設計されている。同時に、車内に搭載された新たなBASFの技術は、室内の汚染物質を積極的に除去し、車室内の空気質を改善する。
無限のデザインオプションを実現する革新的なソリューション
レーザー焼結向けの新しい3Dプリントソリューションと傷が付きにくい外装向けのクリヤーコートにより、自動車デザイナーは、新世代のドライバーや乗客向けに、電気自動車をこれまでになく自由にカスタマイズすることが可能となった。さらに、新しいポリアミド材料と新しい用途は、洗練された外観と、スクラッチ、紫外線、洗車などによる磨耗に対する耐久性を提供する。
乗客の安全と快適性のための材料
BASFの新しいフォーム技術は、ドライバーと乗客の快適性を向上させると同時に、車内空間を最大化する。また、耐久性に優れたギア向け素材により、幅広い温度範囲でのシート回転が可能。
バッテリー技術は航続距離を延ばし、安全性を高める
BASFのバッテリー向け電池用正極材は、高エネルギー密度と安全性を提供する。BASFはまた、電気自動車用バッテリーの安全性と効率に貢献するバッテリー冷却液、バッテリー・セル充填剤、耐火用パックライナー向けの材料とソリューションも展示した。
CHINAPLAS 2019で紹介されたその他の革新的な自動車用途向け材料
・ガラスの透明性を高めるため、中間層に熱可塑性ポリウレタンを使用した弾丸耐性安全ガラスと優れた耐衝撃性を提供するBASF のポリウレタンで作られたボディーパネル
・電磁波遮蔽特性を実現するUltramid®(ウルトラミッド®)ポリアミド(PA)およびElastolit®(エラストリット)ポリウレタン(PU)で作られた部品。電磁波遮蔽を必要とする用途には、バッテリーアッパーカバー、電源制御ユニット、電子制御ユニットなどがある。電磁波遮蔽は、コンポーネント内部の電気回路に影響を及ぼす外部ソースから発生する外乱を低減するため、コンポ―ネントの安全性および性能を向上させる。