日本包装学会は2019年6月20日(木)、食品包装、またはその包装に関わる技術を支える『特許』について第79回シンポジウムを開催する。
プログラムは次の通り。
10:00~11:00
テーマ:「平成29年度特許出願技術動向調査 -食品用紙器-」
講 師:特許庁 審査第二部繊維包装機械 審査官 田中佑果氏
要 旨:「海洋プラスチック問題」が企業経営に影響を及ぼしている。世界では「使い捨て」のプラスチックを規制する動きが広がり、投資家も企業の対応を注視している。流通や外食、食品・日用品メーカー、容器包装・素材メーカーなど、プラスチックを扱う企業はどう対応すればいいのか。国内外の先進企業の事例や規制の動向を紹介する。
(2)11:10~12:15
テーマ:「グローバル企業における知財活動のご紹介」
講 師:日本テトラパック(株)知的財産権部 部長/弁理士 井戸川義信氏
要 旨:日本、スウェーデン、イタリアの研究開発拠点から生まれた特許、意匠等の知的財産について、スウェーデン本社の知的財産権部で一元管理を行い、戦略的に各国へ出願している。その概要を簡単にご紹介するとともに、日本で販売されている食品用の紙製の包装容器に関する特許権、意匠権による保護の事例を紹介する。また、最近公開された包装容器・開封装置等の特許出願の内容について紹介する。
(3)13:10~14:10
テーマ:「宇宙日本食及びその容器包装の開発経緯と将来展望」
講 師:国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 広報部 特任担当役 中沢 孝氏
要 旨:世界の宇宙食の歴史を振りかえるとともに、我が国独自の宇宙食であり、日本人宇宙飛行士が国際宇宙ステーションに滞在する際に提供される「宇宙日本食」の開発経緯や、認証基準などについて説明する。宇宙日本食の開発に際して重要課題の一つであった容器包装についても、基本的な考え方や仕様、将来に向けて実現が期待される点などを紹介する。
(4)14:20~15:20
テーマ:「知的財産からみた食品包装(近年の動向)」
講 師:アイワークス国際特許事務所 弁理士(特定侵害訴訟代理)管理栄養士 尾関眞里子氏
要 旨:めまぐるしく変化する近年の社会において、食物から栄養を摂取し生活する消費者が、日々心身の活力を維持し、多様な健康観・満足感を充足させる「食品包装」に関する近年の動向を、知的財産の面から紹介する。合わせて役に立つ知的財産取得の秘訣を伝える。
(5)15:30〜16:30
テーマ:「外装パッケージにおけるパテントの考え方」
講 師:レンゴー(株) 開発本部 包装技術部長 石川淳生氏
要 旨:人手不足や配送問題などの社会的課題を解決するパッケージング・ソリューションとして、小売店での開梱・陳列の作業性を飛躍的に改善するリテールメイトシリーズや、物流センターでの包装工程を自動化するシステムの開発に取り組んでいるす。その過程におけるパテントの考え方について紹介する。
定員は90名。参加費は、維持会員15,000円(注1)、企業に属する個人会員12,000円、その他の個人会員および学校・公的機関の会員7,000円、エキスパート会員2,000円、学生2,000円、非会員20,000円(注2)。
(注1)企業会員で1社2名以上申込む場合は、さらに1名が無料になる。4名以上の場合は1名につき10,000円の追加で参加できる。
(注2)申込み時に会員登録(年会費8,000円)をすれば、個人会員として参加できる。