三菱電機(株)は、産業用ロボットのより高い安全性と生産性の早期両立を目指し、独自のモーション・プランニング技術※1の開発を行う米国スタートアップ企業Realtime Robotics, Inc.(リアルタイム・ロボティックス社。以下、RTR社)に出資する。2020年までにRTR社の技術を活用した新たな産業用ロボットシステムの開発を目指す。
※1 障害物などの制約がある中で最適な経路を生成する技術
<RTR社の概要>
社 名:Realtime Robotics, Inc.
代 表 者 :Peter Howard
所 在 地 :27-43 Wormwood St, Suite 110, Boston, MA 02210, USA
設 立:2016年3月
事業内容:産業用ロボットへの適用を目的とした、環境変化をリアルタイムに認識するモーション・プランニング専用プロセッサおよびソフトウエアの開発
RTR社への出資の狙い
多くの製造現場では、労働人口減少や人件費高騰などを背景に自動化へのニーズが高まっており、産業用ロボットは欠かせない存在となっている。
このような市場環境の下、三菱電機の産業用ロボットMELFAシリーズは、ビジョンセンサー、力覚センサーおよび同社独自のAI技術「Maisart®(マイサート)※2」を搭載することで、高速・高精度なピックアンドプレース※3制御を実現し、さまざまな人作業の代替設備として活用されている。
今回の出資により、同社の産業用ロボットMELFAシリーズとRTR社のモーション・プランニング技術を融合させることで、産業用ロボットが作業環境の変化をリアルタイムに認識し、障害物を高速かつ滑らかに回避できるようになり、部品の把持・組み立てなどの作業を停止することなく継続することが可能となる。
同社は、産業用ロボットのより高い安全性と生産性の両立を早期に実現することで、製造現場での省人化に貢献する。
※2 Mitsubishi Electric's AI creates the State-of-the-ART in technologyの略。全ての機器をより賢くすることを目指した当社のAI技術ブランド
※3 コネクタなどの対象物の位置を認識・把持し(ピック)、組み付け(プレース)を行う作業
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【産業用ロボット】三菱電機、米国Realtime Roboticsへ出資
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