植物や微生物の細胞が持つ物質生産能力を人工的に最大限引き出した「スマートセル」を構築することで、化学合成では生産が難しい有用物質の創製、または従来法の生産性をしのぐ技術の実現が期待されている。そこで、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、スマートセルによるものづくり「スマートセルインダストリー」の実現を目指して、スマートセルの基盤技術や特定物質の生産における実用化技術の研究開発プロジェクト※を推進している。
同プロジェクトでこれまで開発してきた微生物スマートセル創出のための共通基盤技術等を用いて、実用ターゲット物質の生産性向上を狙うとともに、量産化を見据えた形でバイオプロセスを最適化することを目的に、新たに採択した5テーマの研究を開始する。
新たに採択したテーマでは、ポリマー原料、産業用酵素、食品・化粧品・医薬品などへの展開が期待される化合物についてバイオ生産プロセスの確立を目指して技術開発に取り組む。
これにより、将来的な事業化に向けて先行事例となるテーマの課題解決を図るとともに、スマートセルインダストリーの実現に向けて開発した共通基盤技術のさらなるブラッシュアップを進める。
※ 研究開発プロジェクト
事業名:植物等の生物を用いた高機能品生産技術の開発(2016年度~2020年度)
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【スマートセルインダストリー】NEDO、微生物による物質生産のための新規5テーマ採択
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