(株)クラレはこのほど、耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」が日本サーモスタット(株)の自動車用冷却系部品の開発に多年にわたり貢献したとして、日本サーモスタットから「ベストパートナー賞」の金賞を受賞した。
クラレは、世界的な自動車用冷却部品メーカーである日本サーモスタットに「ジェネスタ」を販売している。今回の表彰は、高品質な材料を安定・継続的に供給し、かつ部品の開発段階においてCAE解析※や成形技術を駆使した迅速・的確な技術サービスを提供して、同社の開発に貢献したことが評価されたもの。
1月29日に開催された同社主催の「新春賀詞交換会」に、クラレジェネスタ事業部長らが出席し、表彰状を授与された。クラレは今後も、技術サービスに磨きをかけ、顧客のモノづくりに材料プラスアルファの提案力で応えていく。
※CAE(Computer Aided Engineering)解析
設計した製品を実際に作る前段階において、パソコンで 「シミュレーション」 ができる技術のことで、クラレでは金型中の樹脂の流動解析や製品の応力解析などを実施して、顧客の製品開発をサポートしている。
■ジェネスタについて
世界に先駆けて原料モノマーから自社開発した耐熱性ポリアミド樹脂で、1999年に事業化したクラレの独自素材。耐熱性、耐薬品性、低吸水性、電気絶縁性などの特長を有しており、スマートフォンやパソコンの差込口(コネクタ)などの電気・電子用途や、LED反射材用途のほか、車両軽量化のニーズが高まる自動車分野でも、冷却系部品や燃料チューブなど金属代替での用途が拡大。さらに近年は、車載電装部品でも採用が進んでいる。旺盛な需要を満たし、かつグローバル供給体制を整えるため、2018年末、タイでの年産13,000トンの新プラント建設を決定した。
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【耐熱性ポリアミド樹脂】クラレの「ジェネスタ」、日本サーモスタットより「ベストパートナー賞」金賞受賞
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