2019年1月30日~2月1日の3日間、東京ビッグサイト東1~6ホールにおいて、コンバーティングテクノロジー総合展(Convertech JAPAN、新機能性材料展、JFlex、3次元表面加飾技術展、先進印刷技術展)のほか、nano tech、ASTEC、SURTECH、InterAqua、TCT Japan、ENEX、Smart Energy Japan、電力・ガス新ビジネスEXPOの計13展が同時開催される。nano techを主催する(株)JTBコミュニケーションデザインは、1月16日、同社東京オフィスにて、新規展のJFlexおよびTCT Japanの概要や、注目コンテンツ等を紹介するプレス発表会を開催した。
JTBコミュニケーションデザインの松井高広取締役
今回、13展合計で28カ国・地域から1288社・団体が出展し、総小間数は2191、セミナー・カンファレンスは約300本が企画され、来場者は5万人を見込んでいる。13展がターゲットとするマーケットはそれぞれ異なっているが、超スマート社会実現のための課題解決を目標とすることは共通であり、異分野の技術・知見の融合によるオープンイノベーションの創出や新規マーケットの開拓が期待されることから、複数の展示会を視察することの意義が強調された。
JFlexは、昨年まで10年間開催されていたPrintable Electronics展を発展させ、「曲がる・伸びる・つながる」等をテーマとする機能を備えたフレキシブルデバイスを対象に、導電フィルム等の各種材料、印刷をはじめとする製造技術、フレキシブル性を備えたセンサや電池といったアプリケーションなどを包括的にカバーする展示会として位置づけられている。TCT Japanは、2015年に立ち上げられた3D Printing展をリブランドし、3Dプリンティングおよびアディティブマニュファクチャリング(AM)技術に関する専門展としてリニューアルしたもの。TCTはTime Compression Technologyの略で、製造プロセスの最適化・加速化を図るための技術を意味し、最新の3Dプリンターをはじめ、関連材料や周辺技術なども多数出品される予定。
注目出展者としては、新製品の「透明圧電フィルムセンサ」を展示する(株)村田製作所(JFlex)、多彩な立体素材へのダイレクトプリントが可能な「UVプリンターLEF-200」を手掛ける(株)フジテックス(3次元表面加飾技術展)、革や木のシボ形状といった表面の凹凸情報を高精細に取得可能な3D(2.5D)スキャナー「METIS SURF 3D」を展開する(株)トヨテック(Convertech JAPAN)などが紹介された。
「セミナーの充実ぶりも大きな見どころ」とJTBコミュニケーションデザインの担当者。例えば、新機能性材料展では、「日本発 空飛ぶクルマ‘SkyDrive’開発への挑戦」(CARTIVATOR・山本賢一氏)が企画されており、フライングカーの実現を左右する軽量化技術開発という視点からの材料メーカーへの期待などが語られる見込み。また、JFlexの注目プログラムの1つとして、平昌パラリンピックのアルペンスキー(チェアスキー)日本代表で、現役引退後はカーボンを用いたスキー装具の開発に携わるなど、エンジニアとして活動するRDSの夏目堅司氏、国立障害者リハビリテーションセンター研究所の河島則天氏、帝人フロンティアセンシング(株)の澤田泰輔氏が「スポーツ・リハビリ用装具の現状と、フレキシブルデバイス&材料への期待」をテーマに意見を交わすパネルディスカッションが取り上げられた。