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【LIB】ソルベイ、電気自動車およびハイブリット車の次世代高エネルギーリチウムイオン電池向けの新しい「ソレフ」PVDF電極バインダー発表

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 イタリア、ボラーテ、2016年11月4日 - 特殊ポリマーソリューションの世界的サプライヤーであるソルベイは、K 2016において、革新的で新しい「ソレフ(r)」ポリフッ化ビニリデン(PVDF)電極バインダーを発表した。この製品は、ハイブリッド車と電気自動車(xEV)の高エネルギーリチウム(Li)イオン電池の電気的性能を高められるように設計されている。
SOLVAY5140 R 「電池サプライヤーは、拡大するxEV市場向けリチウムイオン電池の性能向上に関して、自動車OEMの厳しい要求に直面しています」とソルベイのSpecialty Polymers Global Business UnitでGlobal Business Development Manager Li ion Batteryを務めるPrakash Raman氏は述べている。「電気自動車が市場シェアを広げるためには、現在のリチウムイオン電池のエネルギー密度を大幅に向上させ、従来の燃焼エンジンの航続可能距離と自由度に匹敵するレベルにする必要があります。そうしたニーズに特化したソルベイの新しいソレフ 5140電極バインダーは、とりわけニッケル含有量の多い高エネルギー xEVドライブ用の正極材料において、従来よりも優れた密着性と卓越した電池性能を発揮します」。
 ソレフ 5140電極バインダーは、ソルベイ独自の重合技術を用いて製造している。この技術により、厳密に制御したプロセスを通じてPVDFポリマーを化学的に変性させ、超高分子量を達成することが可能になっている。こうした特性から、xEV電池用途の高エネルギー電極バインダーに求められる優れた密着性と結着性が生まれている。
 また、ソレフ 5140は活物質粒子や導電剤との間で非常に優れた結着性も備えているため、これまでより少ないバインダー添加量でも長い寿命が確保されるほか、高いエネルギー密度が得られる。フッ素樹脂鎖に分布する極性官能基により、内部抵抗も小さくなっている。バインダーの優れた耐薬品性により、有機カーボネートやリチウム塩が含まれるLiイオン電池の過酷な環境でも長期安定性が確保される。この新しいバインダーグレードは、定評のあるソルベイの正極および負極用ソレフ5130およびソレフ 5120 PVDFバインダーの既存製品群を拡充するもの。
 新しいソレフグレードは、ニッケル(Ni)を多く含む最先端のNi-Mn-Co(NMC)およびNi-Co-Al(NCA)の高エネルギー正極で優れた性能を発揮する。特に、スラリー作製の際のゲル化に対する耐性が高く、他の競合グレードとは一線を画している。
 「リチウムイオン電池市場向け先端材料の大手サプライヤーとして、ソルベイは水系ラテックスPVDFディスパージョンを開発し、継続的な改良に力を注ぐことで有機溶剤を不要とし、溶剤回収および再精製に伴うコストを最小限に抑えられるようお客様を支援しています」とPrakash Raman氏は述べている。
PVDF R そのほか、xEV Liイオン電池モジュール/パックの軽量化、構造強度の向上、電気効率の最大化を目的にソルベイが開発した技術としては、定評のある高機能ポリマーコンパウンド、セパレータコーティング材料、電解液の機能添加剤など幅広い製品がある。

 


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