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【家具】BASF、ITO Design、Interstuhl の 3 社で「TeamUP Chair」を共同製作

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 ソリューションは需要の変化と共に進化する。このことが特に当てはまるのがビジネスの世界。仕事、職場や組織の構造がこれまでにないスピードで変化する中、柔軟で、新しいオフィス設計が求められている。
 BASF は、ITO Design(ドイツ・ニュンベルク)および Interstuhl(インタースツール、ドイツ・ティエリンゲン)と共同で、TeamUP Chair(チームアップチェア)を製作した。この椅子には、約20種類におよぶBASFの素材を活用し、人間工学に基づくデザインと多機能性が、オフィスにクリエイティブなハブの役割をもたらす新たなスタンダードを提案する。
 TeamUP Chair のプロトタイプは、10月19日から開催されたK Fair 2016(国際プラスチック・ゴム産業展)で展示された。
 
アイデアから画期的なチェアの設計へ
 BASF は、ただ単に素材を提供するだけではない。技術部品の製造分野において、シミュレーションツール Ultrasim®(ウルトラシム)を通じて顧客や設計者をサポートし、家具業界やオフィスの領域で新たなトレ ンドを生み出している。2014 年、BASFのdesignfabrik®(デザインファブリーク)は、オフィス環境の変化に対応する新しいチェアの開発に向けたコンテストを開催し、ITO Designが、このコンテストで優勝している。
 ITO DesignのCEOを務めるアーミン・サンダー氏は次のように述べている。
 「様々な環境下で最良のチームワークを実現し、コラボレーションを促すような柔軟なオフィス環境が、将来、成功への鍵となるでしょう。この椅子は、絶え間ない動きや、変化する要件にスムーズに適応する機能を備えています。私たちは TeamUP Chair のコンセプト開発にあたり、主にチームワーク、学習、社会的コミュニケーションという 3 つの領域に重点を置きました」
 TeamUP Chair は、スタッフが集まって一時的に構築されるミクロな作業空間だけでなく、集中力が必要な単独作業にも対応する。独立した作業空間を形成する要件にも適応する。また、会議用チェアの移動性と柔軟性に、アームチェアの快適さと個室環境を組み合わせている。まさに、いつでも、どこでも利用できる万能チェア。
 こうしたプロジェクトには、家具製造において最高レベルの基準を持ち、優れた業績を有する革新的なパートナーが必要。ドイツを拠点に開発と製造を行う有名オフィス家具メーカーであるInterstuhl(インタースツール)は、まさに理想的なパートナー。Interstuhlは、企業向けに優れた作業環境を新規設計するための開発やオプションに取り組む「Office21」というプロジェクトにも参加している。Interstuhlの社長を務めるフランク・グフレーラー氏は次のように述べている。
 「TeamUP Chair が新たなスタンダードを打ち立て、仕事環境の変化に対応する画期的なプロジェクトになることは、最初のプレゼンテーションの時点から確信していました。独自の、知的なオフィス家具を提供することで当社は認知されていますが、TeamUP Chair はそれを具体化したものです」
 
最高の機能性と快適さをもたらす多用途の素材
2016 10 31 BASF03 R 本作品は、設計の段階で重要な役割を果たす素材の選択に成功の鍵があり、優れた品質の多くは「素材選び」によって実現する。キャスターから張り地まで、BASFが提供する素材はおよそ20種類にのぼる。キャスターにはUltramid®(ウルトラミッド)とUltraform®(ウルトラフォルム)が使用され、滑りと摩擦の完璧なバランスがもたらされるほか、ポリウレタン注型エラストマーのElasturan®(エラステュラン)をコーティングすることで、さまざまな床表面に対するキャスターのグリップ力が最適化される。クッションにはポリウレタンフォームのCosyPUR®(コージーPUR)とElastoflex® W(エラストフレックス W)が使用され、最大限の圧力吸収と快適なパッドが確保されている。この2つの素材は幅広い硬度に対応し、単独でも、組み合わせても最大限の快適性を実現する。サイドテーブルのブラケットには、ガラス長繊維で強化された高性能ポリアミドのUltramid® Structure LFXが使用されている。極めて丈夫で硬いこの素材は金属の代用となり、幅広い用途に対応する。サイドテーブルにはUltramid® SI、または非常に柔らかな触感を実現するElastollan®(エ ラストラン)でコーティングされた Ultramid®が使用されている。最新のポリアミドはフレームにも使用されている。ポリアミドの特長である技術品質と洗練された外観が融合され、家具メーカーの高度な要求にも対応する。さらに座面の中央部には、ホルムアルデヒドを含まない水性アク リル樹脂、Acrodur®(アクロデュア)が使用されている。valureTM(バリュアー)をコーティングすることで、座面と後部に洗練された印象がもたらされているほか、色と形は選択可能。
 BASF のパフォーマンスマテリアルズ事業本部で、EMEA 地域(ヨーロッパ・中東・アフリカ)の家具マーケティングを担当するジェンズ・ミューラー氏は、「TeamUP Chair は、最終的な目標として、シリーズ展開の製造に向けた競争力の高い製品設計をしています。そのため、座面、サイドテーブル、サイドテーブルのブラケットを含むフレーム などの重要な部品については、BASF の解析ツール Ultrasim®(ウルトラシム)によって計算され、部品と型を最大限に活用できるようになっています」と述べている。家具業界向けの設計、開発、素材性能がすべて、TeamUP Chairに凝縮されている。
 TeamUP Chairは、K Fair 2016(国際プラスチック・ゴム産業展)においてBASFが出展したほか、最新オフィス家具の国際見本市「オルガテック」においては、Interstuhlが展示した。


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