大王製紙(株)は、家庭紙製品の安定供給体制を強化するため、10月25日に開催された同社取締役会において最新鋭の家庭紙生産設備の新設を決議した。設置場所は、現在休止中の同社川之江工場と埼玉県行田市(製品加工工場)とし、月産能力は約4500トン、投資額は約240億円、稼動時期は平成30年10月を計画。なお、当初計画の約210億円から増額となった理由は、さらなる高付加価値品の生産体制強化と首都圏への加工工場新設を計画したため。
川之江工場は、世界最大級の純臨海工場である三島工場に隣接しており、三島工場から供給されるコスト競争力の高いパルプ・エネルギーを使用。また、最も需要の多い首都圏については行田市に製品加工工場を新設し、クイックデリバリー体制を構築する。
同社は、ローションティシューや消臭プラストイレット等、高付加価値品の需要の伸長に対応して増産してきた。今後さらに需要が拡大し多様化する市場および顧客のニーズに対応できる体制とする。
なお、本件に関する資金は借入金等による調達を計画しているが、同社が第2次中期事業計画(対象年度:平成27年度から29年度までの3カ年)で公表している経営目標に変更はない。
≪計画の概要≫
生産品種:ティシュー、トイレットロール、キッチンペーパー等
生産能力:月産約4500トン
設備投資額:約240億円
設置場所:愛媛県四国中央市(同社川之江工場)、埼玉県行田市(製品加工工場
営業運転開始:平成30年10月