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【統合生産拠点】BASF、中国に2つ目の建設を検討。アンゲラ・メルケル首相、李克強両首相の立会いのもと、覚書に署名

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 BASFは、中国南部の広東省に、化学品の統合生産拠点「フェアブント拠点」を建設する可能性を検討している。BASF取締役会会長のマーティン・ブルーダーミュラー氏と広東省常務副省長の林少春氏は、7月9日ベルリンにて、ドイツのアンゲラ・メルケル首相と中国の李克強首相の立会いのもと、覚書(義務を伴わない基本合意書)に署名した。
SnapCrab NoName 2018 7 13 19 11 51 No 00 R 広東のフェアブント拠点はBASF最大の投資であり、BASFが単独で運営することになる。化学品市場における中国のシェアは約40%と、世界でも最大の市場となっており、世界的な化学品生産の成長に大きな影響を与えている。今回の投資は、2030年前後のプロジェクト完了までに100億米ドルに達する見込み。第一弾のプラントは、遅くとも2026年までに完成する予定。
 今回のプロジェクト初期フェーズには、フェアブントシステムの中核となる石油化学プラントが含まれる。年間100万トンのエチレン生産を見込むスチームクラッカーは、新たな統合拠点におけるバリューチェーンの出発点となる。その後のフェーズでは、より消費者志向の製品やソリューション向けのプラントを建設し、交通・自動車や消費財などの分野に対応していく。最終的にこの拠点は、ドイツのルートヴィッヒスハーフェン、ベルギーのアントワープに続く、BASFの拠点として世界で3番目に大きなものとなる。
 広東省は、こうした主要産業や、成長の著しい産業のお客様が拠点を構える地域。広東の人口は1億1,000万人を超えており、中国で最も人口の多い地域。
 広東省の域内総生産は現在、毎年7%の成長を見せており、スペインの国内総生産を超えて韓国の国内総生産に迫る勢い。
 BASFはこの新拠点で、最先端テクノロジーに基づく包括的なスマート・マニュファクチャリング・コンセプトを導入する予定。将来的には、このハイテクなフェアブント拠点から、中国南部に拠点を置く顧客に製品を供給していく。
 現在BASFは、世界に6カ所のフェアブント拠点を有している。欧州2拠点(ドイツ・ルートヴィッヒスハーフェン、ベルギー・アントワープ)、北米2拠点(テキサス州フリーポート、ルイジアナ州ガイスマー)、そしてアジアの2拠点。中国・南京のフェアブント拠点はSinopec(シノペック)社との合弁会社(出資比率50:50)として2000年に設立し、マレーシア・クアンタンのフェアブント拠点はPetronas(ペトロナス)社との合弁会社(出資比率60:40)として1997年に設立。


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