帝人(株)は、2018年6月17日を以って創立100周年を迎えた。これを契機として、その100年の歴史を振り返るとともに、次の100年に向け、帝人グループの長期ビジョン「未来の社会を支える会社」を目指す強い意志を込めたグローバルメッセージとして、「FUTURE NAVIGATION」を発信していく。そして、創立100周年に際し、そのメッセージを具現化する象徴的な取り組みとして「THINK HUMAN PROJECT」を展開する。
帝人は、1918年に日本初のレーヨンメーカーとして創業し、以来、ベンチャースピリットやグローバルマインドといったチャレンジングなDNAを継承し、化学技術や最先端の研究開発、画期的なイノベーションを通じて、事業の拡大、新規分野への進出を積み重ね、たゆまぬ変革と挑戦を繰り返しながら今日まで成長してきた。
現在は、高機能素材を展開するマテリアル事業、医薬品、在宅医療などのヘルスケア事業で成長を図るとともに、それらの強みを活かして新たな価値を提供できる分野へと進出、拡大を進めている。そして将来は、両事業領域を2本の柱として、ICT技術基盤がそれらを支え、それぞれの融合や技術革新により世界のさまざまな課題やニーズに応える、帝人グループならではのソリューションを創出、提供し続けていく。 こうした中、帝人グループは、創立100周年を迎えたこの機に、未来の人の豊かさ(Quality of Life)を見据え、「人があるべき未来へ」と導く企業として存在し続けることを目指して、「FUTURE NAVIGATION」を発信していくこととした。
「FUTURE NAVIGATION」について
これまでの100年がそうであったように、これからも化学はさらに発達していく。しかし、技術の進化に人が飲み込まれてはいけない。“化学はもっと人の話をするべきだ”。
これからの帝人の活動が、物質や素材だけの化学に留まらず、領域を越え、もっと深く人を知り、人に希望を持ち、未来の人の本当の豊かさを踏まえ進歩を遂げていくことができれば、人があるべき未来に行くための案内役になれるのではないか。
「FUTURE NAVIGATION」は、長期ビジョンをベースとして、人の問題を解決し続けてきた帝人だからこそできる、まだ見ぬ未来の人の豊かさを見据えた「人があるべき未来へ」と導くことを目指す、帝人の次の100年に向けたメッセージ。
人々をあるべき未来へと導くために、事象に対するソリューションの提供という受け身の姿勢を脱却し、物質や製品だけに留まらず、サービスや仕組み、人と人とのつながりにまで化学変化をもたらし、これまでの化学の領域を広げることにより、「人を中心に化学を考える企業」として、未来の人々のQuality of Life向上に資する提案型の組織になることで、今までにない新しい価値を創出し続けていくことを宣言するもの。
「THINK HUMAN PROJECT」について
昨今のテクノロジーの進化により、世の中はどんどん変化し続けている。羅針盤のない進化の中、今、人に何が起こっているのか。「人があるべき未来へ。FUTURE NAVIGATION」のメッセージのもと、「未来の人のソリューション」のきつかけとなるべく、個としての人間(Personal)と、人間を取り巻く環境(Social)で世の中を分け、そこからいくつかのテーマを設定した上で、人間を分析、検証し、発表していく。
「THINK HUMAN PROJECT」は、「FUTURE NAVIGATION」のメッセージのもと、これまでの化学の領域を越えて、未来の人間を支えるニーズやソリューションを生み出すことを目的とした9つの実験的なプロジェクトで、100周年を機に立ち上げ、現在、鋭意活動を推進している。
9つのプロジェクトチームのテーマは下記のとおりで、それぞれ人間を構成する要素の中から設定しており、各チームが様々なアプローチを続けている。
プロジェクトメンバーは、国内外から選出された帝人グループの社員が中心となり、テーマに基づいた現代の人への深い理解と、帝人ならではの豊かな創造力で、まだ見ぬ未来の人のQuality of Lifeの向上につながる考察や、有識者とのセッションから生まれるチャレンジングな仮説の検証を実施していく。 その活動プロセスは100周年特設サイトを通じてグローバルに配信していくこととしており、成果については年内に公表予定。
「THINK HUMAN PROJECT」
PROJECT 01:環境
サーキュラーエコノミーが実現する社会とは
PROJECT 02:加齢
人生100年時代の年齢を重ねることとは
PROJECT 03:感性
コミュニケーションにおける感性の価値とは
PROJECT 04:衣服
バイオミメティクスから学ぶ人間の衣服とは
PROJECT 05:人間らしさ
機能を拡張した際の人間の在り方とは
PROJECT 06:移動
自動運転の普及に伴う生活圏における価値変化とは
PROJECT 07:超高齢社会
超高齢社会におけるライフスタイルとは
PROJECT 08:住空間
現代人体内時計と住空間の関係性とは
PROJECT 09:食
食のコモディティ化における新しい食体験とは