＜ジョージア州アルファレッタ、2018年2月22日＞特殊ポリマーの世界的サプライヤーであるソルベイは、SMACO社が、手の疲労を軽減する革新的な歯科用スケーラー向けに、人間工学的に優れたハンドピース成形材料として、高機能のレーデル(r) R-5100 NTポリフェニルサルホン（PPSU）を採用したことを発表した。
SMACO社は、重さからくる手の疲労を解消するために、ハンドピース用の金属に代わる軽量な樹脂を求めていた。しかし各種の医療用グレードの樹脂を検討した結果、それらは歯科用スケーラーに対して施される滅菌処理に耐えられないことが分かった。
「成形可能なレーデル(r) PPSUは、SMACO社の人間工学的な設計に必要な軽量性だけでなく、高耐熱性と優れた耐加水分解性を備えた樹脂でした」と、ソルベイのSpecialty Polymers global business unitでdevelopment manager for Greater China and South East Asiaを務めるHuawei Li氏は述べている。「蒸気滅菌を繰り返しても性能が保持される歯科用器具を成形するには、そのような特性を持つ樹脂が不可欠でした」。
レーデル(r) PPSUは、特性がほとんど低下することなく1,000回以上のオートクレーブ処理に耐えることができる。この極めて耐久性の高い樹脂は、衝撃強さと耐薬品性においても、ポリサルホン（PSU）やポリエーテルイミド（PEI）を大きく上回っている。さらにレーデル(r) PPSUは、生体適合性に関するISO 10993規格の認証を受けている。
「医療用グレードのレーデル(r) R-5100 NTは、当社の設計に最適な特性を備えた樹脂です」と、SMACO社のHead of Operationsを務めるThomas Yulzari氏は述べている。「当社の成功にとって有益だったのは、ソルベイの特殊ポリマーの優れた性能だけではありません。ソルベイは製品を供給するだけでなく、専任のテクニカルサポート、成形に関する専門知識、さらには完成品の故障解析による技術サポートを提供してくれました」
SMACO社の新しい圧電スケーラーモデル（LEDライト付き／なし）は全世界で発売されている。
■SMACO社について
1990年代に創業したSMACO社は、硬化光とアマルガム製造機の主要メーカーとして市場をリードしてきた。2012年以降は、世界トップレベルのスイスの予防医学企業Electro Medical Systems（E.M.S.）が、SMACO社の顧客に効率的かつ安価な予防法を提供する目的で、SMACO社に投資している。E.M.S.社はその知識と能力を製品群のエンジニアリングと設計に反映させ、この分野における低コストの競合製品との差別化に成功している。
↧
【PPSU】SMACO社、ソルベイの「レーデル」で高い滅菌性と軽量性を兼ね備えた人間工学的に優れた歯科用スケーラーを開発
↧