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【心電計測ウェアラブル電極布】帝人フロンティア、12誘導心電計測による救命救急ソリューション「テクノセンサー ER」を来春発売

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 帝人フロンティア(株)は、京都大学医学部附属病院 医療情報企画部と共同開発した12誘導心電の計測が可能なウェアラブル電極布について、このたび一般医療機器として医薬品医療機器総合機構に届出を行い、来春より「テクノセンサー ER」の製品名で販売を開始する。
 帝人グループは、将来に向けた発展戦略を強力に推進しており、グループ内の事業や素材の「融合」「複合化」による新たな顧客価値の創出を図るとともに、外部との提携を強化している。このたびの開発および製品化は、産学連携による新たな価値の創出を目指すもの。
 心臓疾患は日本人の死因の第2位であり、それによる救急搬送の件数は年々増加する傾向にある。そして、急性虚血性心疾患など緊急措置を要する疾患を早急に把握し、患者の救命率を向上させるためには、救急搬送の前に、12誘導心電という精密な心電計測を迅速に実施することが重要とされている。しかし、12誘導心電は10個の電極を正しい位置に取り付けなければ適切に計測することができないため、救急現場での実施が困難で、広く普及していないのが現状。
 こうした中、京都大学医学部附属病院 医療情報企画部の黒田 知宏教授が培ってきた医療情報学の知見と、京都の伝統工芸である西陣織の技術、そして、帝人フロンティアの素材調達力や製品化のノウハウ、およびマーケティング力を融合することで、産学連携による価値創出として12誘導心電計測ウェアラブル電極布を開発し、このたびの製品化につなげた。
 「テクノセンサー ER」は、胸部および四肢に電極を配置した帯状のe-テキスタイル(電気回路を持つ布)を胸の周りに貼り付けることにより、12誘導心電を迅速、簡単、かつ適切に計測することを可能にするウェアラブル電極布。
 また、西陣織の技術を用いて作製しており、複雑な模様の電気回路を1本の糸で織り上げていることから、心電などの生体電気信号の計測に適したe-テキスタイルを工業的に生産することが可能。さらに、付属のサイズセレクタを用いることにより、S、M、L、LLの各サイズの体型に合わせた計測が可能。
 帝人フロンティアはこのたびの発売を機に、一部の病院や自治体の消防本部向けに「テクノセンサー ER」のテスト販売を開始する。来春には、医療機器や救急資材関連の代理店を通じて全国の病院や消防本部などに幅広く提案し、積極的に拡販を図ることにより、2020年度には約1億円の売上を目指す。


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