帝人(株)は、北米最大の自動車向け複合材料成形メーカーであるコンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス社(Continental Structural Plastics Holdings Corporation、本社:米国ミシガン州、Chairman & CEO:Frank Macher、以下「CSP社」)の全株式を取得し、完全子会社とすることとした。これにより、帝人は北米における自動車向け複合材料製品事業の基盤となる強力な販売チャネルを獲得し、同事業のTier1サプライヤーとしてグローバル展開を加速していくことになる。このたびの買収金額は、総額825百万米ドルで、実施時期は2016年12月の予定。
帝人は長期ビジョンとして「ソリューション提供型事業体への進化」を掲げており、高機能素材の領域においては複合材料を中心に事業拡大を図るべく、自動車の量産部品への適用を見据えた事業展開を推進している。
世界的に環境規制の強化が進む中、自動車業界においてはCO2排出量の抑制や燃費効率の飛躍的な向上が求められ、従来は到達し得なかった水準の車体軽量化が不可避となっていることから、複合材料の適応部位拡大が喫緊の課題となっている。
こうした中、帝人では将来のさらなる車体軽量化を睨み、自動車向け複合材料製品事業の展開を加速するためのプラットフォームを構築して、自動車メーカーに対してより広範なソリューション提供を可能にする体制を早期に確立することを目指している。
2008年には複合材料開発センターを開設し、他に先駆けて複合材料製品の事業化に向けた技術開発と用途開拓を強力に推進。2011年には世界初となるCFRTP(Carbon Fiber Reinforced Thermo Plastic:熱可塑性炭素繊維複合材料)の1分成形量産技術を確立。2012年には米国に複合材料用途開発センター、松山事業所にCFRTP一貫生産のパイロットプラントを新設し、「Sereebo」のブランド名で量産型CFRTP製品の開発、国内外の複数企業との共同開発を推進してきた。
また、帝人グループで炭素繊維・複合材料事業を展開する東邦テナックス(株)において、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic:熱硬化性炭素繊維複合材料)の端材を極小化するプリフォーム*製造技術「PvP」(Part via Preform)を核に一貫生産体制を構築し、顧客ニーズに合致した複合材料の生産体制を構築してきた。
さらに、昨年は複合材料製品の物性評価における国際的な試験所認定規格である「ISO/IEC 17025」、今年は欧米の自動車メーカーがTier1メーカーに対して認証取得を必須としている品質マネジメントシステム規格「ISO/TS 16949」を取得し、グローバル水準の自動車部品メーカーに向けて体制構築を進めてきた。
*プリフォーム
事前に炭素繊維シートを金型に合うように切り取り、賦形すること。
CSP社は、1969年の設立以降、自動車の軽量化のための樹脂製部品を北米の自動車メーカーに提供してきており、中でもGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastic:ガラス繊維強化複合材料)などの熱硬化性複合材料を使用した自動車向け部品においては、北米最大のTier1メーカーとして、米国の主要な自動車メーカーと強固な関係を構築している。
また、自動車業界で「クラスA」と称される美麗な外観を有する外板部品においては、業界のグローバルリーダーとして、米国のみならず、欧州・日本の自動車メーカーに向けても数々の採用実績を誇っている。
帝人はTier1サプライヤーとして、素材選定から部品設計にまで踏み込んだ提案力の強化や、グローバル安定供給体制の確立とともに、2020年以降の環境規制強化に対応した車体軽量化に向けて提案力を強化するため、炭素繊維、ガラス繊維に限らない材料の拡充や、他の材料メーカーとの協業などを図り、自動車メーカーに対するソリューションプロバイダーとなることを目指していく。
さらに、CSP社の有するフランスの開発センターや、帝人グループの関連拠点を活用し、欧州・日本・アジアの自動車メーカーに向けた提案力を拡大することによりグローバル展開を推進していく。
こうした展開により、今後一層厳しくなる環境規制に向けたソリューションを提供する事業として、自動車向け複合材料製品事業を、2030年近傍に売上2,000百万米ドル規模に拡大していくことを目指す。
帝人は長期ビジョンとして「ソリューション提供型事業体への進化」を掲げており、高機能素材の領域においては複合材料を中心に事業拡大を図るべく、自動車の量産部品への適用を見据えた事業展開を推進している。
世界的に環境規制の強化が進む中、自動車業界においてはCO2排出量の抑制や燃費効率の飛躍的な向上が求められ、従来は到達し得なかった水準の車体軽量化が不可避となっていることから、複合材料の適応部位拡大が喫緊の課題となっている。
こうした中、帝人では将来のさらなる車体軽量化を睨み、自動車向け複合材料製品事業の展開を加速するためのプラットフォームを構築して、自動車メーカーに対してより広範なソリューション提供を可能にする体制を早期に確立することを目指している。
2008年には複合材料開発センターを開設し、他に先駆けて複合材料製品の事業化に向けた技術開発と用途開拓を強力に推進。2011年には世界初となるCFRTP(Carbon Fiber Reinforced Thermo Plastic:熱可塑性炭素繊維複合材料)の1分成形量産技術を確立。2012年には米国に複合材料用途開発センター、松山事業所にCFRTP一貫生産のパイロットプラントを新設し、「Sereebo」のブランド名で量産型CFRTP製品の開発、国内外の複数企業との共同開発を推進してきた。
また、帝人グループで炭素繊維・複合材料事業を展開する東邦テナックス(株)において、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic:熱硬化性炭素繊維複合材料)の端材を極小化するプリフォーム*製造技術「PvP」(Part via Preform)を核に一貫生産体制を構築し、顧客ニーズに合致した複合材料の生産体制を構築してきた。
さらに、昨年は複合材料製品の物性評価における国際的な試験所認定規格である「ISO/IEC 17025」、今年は欧米の自動車メーカーがTier1メーカーに対して認証取得を必須としている品質マネジメントシステム規格「ISO/TS 16949」を取得し、グローバル水準の自動車部品メーカーに向けて体制構築を進めてきた。
*プリフォーム
事前に炭素繊維シートを金型に合うように切り取り、賦形すること。
CSP社は、1969年の設立以降、自動車の軽量化のための樹脂製部品を北米の自動車メーカーに提供してきており、中でもGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastic:ガラス繊維強化複合材料)などの熱硬化性複合材料を使用した自動車向け部品においては、北米最大のTier1メーカーとして、米国の主要な自動車メーカーと強固な関係を構築している。
また、自動車業界で「クラスA」と称される美麗な外観を有する外板部品においては、業界のグローバルリーダーとして、米国のみならず、欧州・日本の自動車メーカーに向けても数々の採用実績を誇っている。
帝人はTier1サプライヤーとして、素材選定から部品設計にまで踏み込んだ提案力の強化や、グローバル安定供給体制の確立とともに、2020年以降の環境規制強化に対応した車体軽量化に向けて提案力を強化するため、炭素繊維、ガラス繊維に限らない材料の拡充や、他の材料メーカーとの協業などを図り、自動車メーカーに対するソリューションプロバイダーとなることを目指していく。
さらに、CSP社の有するフランスの開発センターや、帝人グループの関連拠点を活用し、欧州・日本・アジアの自動車メーカーに向けた提案力を拡大することによりグローバル展開を推進していく。
こうした展開により、今後一層厳しくなる環境規制に向けたソリューションを提供する事業として、自動車向け複合材料製品事業を、2030年近傍に売上2,000百万米ドル規模に拡大していくことを目指す。