三菱ケミカル(株)は、Air Liquide Engineering & Construction(仏Air Liquide社の子会社、以下「Air Liquide E&C社」*1)との間で、ノルマルブテンからブタジエンを製造するプロセスライセンスに関する協業契約*2を締結した。
三菱ケミカルは、水島事業所のデモプラントにて開発、実証を行ったノルマルブテンから酸化脱水素による粗ブタジエン製造プロセス(BTcB)技術を保有している。今回の協業契約により、今後三菱ケミカルおよびAir Liquide E&C社は、ノルマルブテンを利用してブタジエンを製造することを企図する顧客に対し、三菱ケミカルが保有するBTcB技術とAir Liquide E&C社が保有する粗ブタジエンからブタジエンの抽出プロセス技術をパッケージにした技術ライセンスビジネスを展開していく。
ブタジエンは、現在、その殆どがナフサ分解から得られるC4留分を抽出する方法によって製造されている。主な用途は自動車タイヤ用途をはじめとした合成ゴム原料などであり、その需要は拡大している。今後も三菱ケミカルは、需要拡大に応えるべく、本協業を通じて、保有技術のブラッシュアップ、ライセンスビジネスの積極展開を図っていく。
*1 Air Liquide E&C社について
Air Liquide E&C社は、世界的なブタジエン抽出ライセンサーであり、37基の実績を有するなど、その保有する技術の信頼性は高く、エネルギー消費の少ない、高品質なブタジエンを生産するプロセスは高く評価されており、同社の技術は抽出プロセスのベンチマークとなっている。
*2 協業契約合意内容について
・ノルマルブテンからブタジエンを製造する一連のプロセスを一括してライセンス。
・ビジネス対象エリアとして、欧州、ロシアは、Air Liquide E&C社がExclusivityを保有。
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【ブタジエン】三菱ケミカル、Air Liuide E&C社と製造プロセスライセンスに関わる協業契約締結
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