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【包装印刷】独パッケージ印刷会社のカラードルック・バイアスブロン社、ハイデルベルグのB1デジタル印刷機「プライムファイア106」導入

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  独南西部、シュヴァルツヴァルト(黒い森)地域に本社を構えるカラードルック・バイアスブロン社(colordruck Baiersbronn)は、欧州全域を市場として活躍するパッケージサービスプロバイダ。同社はパッケージデジタル事業の拡大に伴って、ハイデルベルグ社(本社:独ハイデルベルク市)のB1サイズ・デジタル印刷機「プライムファイア106」の導入を決め、パイロットユーザーの1社となった。
 導入に際して同社は技術面、ビジネス面など様々な側面から徹底したテストを実施し、自社の目的に最適なソリューションであることを確認した。今回の導入によって、今後、同社はパッケージのパーソナル化、カスタム化という新しい顧客ニーズに対応できるようになり、欧州パッケージ市場の革新を先導することになるであろう。
 同社のマネージングディレクターであるマーティン・ブルッテル氏は、導入の目的について次のように話している。
 「ハイデルベルグのプライムファイア106は、当社の先進的な工業生産ラインとスムーズに一体化して、柔軟性をさらに高めてくれるでしょう。パッケージ市場の最新動向にも素早く対応できるようになり、新しいビジネスモデルの確立も可能になります。将来、パッケージのカスタム化はますます進むと予想され、プライムファイア106は、こうしたニーズを満たす理想的な生産基盤となるでしょう」

導入の決め手はハイデルベルグの幅広いサポート体制
 今回の設備投資を決定づけた要因として、同社はハイデルベルグが持つパッケージ印刷分野での強み、卓越した印刷品質と素晴らしいカラーの再現性、そしてプリプレス、プレス、ポストプレス、ワークフロー、サービスの分野でハイデルベルグが長年にわたって培ってきた確かな経験と実績を挙げている。マーティン・ブルッテル氏は「デジタル印刷を推進する上で、ハイデルベルグを選んだことは正解だと確信しています。当社のお客様は専門的な知識と豊富な経験をお持ちですが、このようにシビアなお客様に対しても持続可能なソリューションで将来ニーズに的確に応えてゆくことができます」と述べている。

進取果敢な企業人の見識に応える革新的デジタル印刷テクノロジー
 パッケージの1回限りのパーソナル印刷、あるいは地域別のバージョン印刷、より細分化されたカスタマイズ印刷などは、これまで多くのブランド企業が求めてきたものの、費用がかかりすぎて非現実的だと退けられてきた課題であった。カラードルック・バイアスブロン社では、この難題をeコマースによる画期的なビジネスソリューションで解決した。顧客はパッケージのデザインをオンラインで自由にカスタマイズでき、これにより他社との差別化を簡単に図ることができるようになる。カスタムデザインによって、製品は魅力的な宣伝ツールとなり、新たな可能性を切り開く。
 プライムファイア106は、カラードルック・バイアスブロン社のような先駆的なパッケージ印刷会社に対して、新しいビジネスの可能性を提供する。バリアブルパッケージ印刷、パーソナルパッケージ印刷は勿論、1つひとつの箱にトレーサビリティやセキュリティ用のコードを加えることも可能。パッケージのオンデマンド印刷はサプライチェーンプロセスを簡素化し、在庫費用の削減にもつながる。また富士フイルム社の7色インクジェット(IJ)技術とハイデルベルグ社のマルチカラー技術によって広色域再現を実現。PANTONEカラーの95%をカバーできるため、特色の多いパッケージでも時間とコストが節約できる。さらに水性顔料インクは食品包装や医薬品包装に求められる安全性も兼ね備えている。

予定通りに進むプライムファイア106の市場参入
 ハイデルベルグはdrupa 2016において、商業用デジタル印刷機では世界で初めて70×100mmフォーマットを実現した「プライムファイア106」を発表した。同ステムの特長は、信頼性の高いオフセット品質とデジタル印刷ならではの強みを兼ね備えていること。
 ハイデルベルグ社・デジタル事業部の統括マネージャーであるモンセラート・ペイドロ‐インサ氏は、今回の導入について次のように話している。
 「2017年末までにカラードルック・バイアスブロン社によるフィールドテストを開始できたことは、当社のデジタル戦略を実現する上で大きな節目となりました。カラードルック・バイアスブロン社は、プライムファイア106にとって極めて重要な戦略的パイロットユーザーです。私たちハイデルベルグとの長年にわたるパートナーシップ、欧州全域に及ぶ幅広い顧客層、進取果敢な企業理念、そして高度に工業化された生産プロセスのなかで同社が進める新しいビジネスモデルなど、プライムファイア106のリリース成功に向けて、完璧な生産環境を構築していました」

新たなビジネスモデルの構築につながると世界中のパッケージ印刷会社が注目
 カラードルック・バイアスブロン社と共に、プライムファイア106の新しい戦略的ユーザーが出現しようとしてる。数週間前、ハイデルベルグは、世界中のパッケージメーカーと商業印刷会社を、ドイツ・ハイデルベルグで開催したプライムファイアのスペシャルイベントに招待した。同イベントではプライムファイア106の印刷実演から、富士フイルム社によるIJ技術の詳しい解説、既存ワークフローとのスムーズな接続を可能にしたプリネクトデジタルフロントエンドのデモなど、世界初のB1デジタル印刷機のすべてを紹介する様々なプレゼンテーションやワークショップが開催された。
 モンセラート・ペイドロ‐インサ統括マネージャーは、プライムファイア106の可能性について、次のように話している。
 「デジタル印刷の導入によって、パッケージ印刷市場はその様相を今後大きく変えてゆくことになるでしょう。様々な製品やブランドで、パッケージの利用価値をさらに高めるだけでなく、消費者の関心をより多く惹きつける、より身近で、より創造的なものへと進化してゆくでしょう。こうした新しい分野においてプライムファイア106が、お客様のビジネスと業界の双方に真の付加価値をもたらしてくれると期待しています」
170410 1 Primefire 106 colordruck Baiersbronn Rデジタル印刷技術のパートナーにハイデルベルグを選び、プライムファイア106のパイロットユーザーとなったカラードルック・バイアスブロン社(写真左から)ハイデルベルグ・デジタル事業部の統括マネージャー、モンセラート・ペイドロ‐インサ氏、カラードルック・バイアスブロン社マネージングディレクター、トーマス・プフェファレ氏、マーティン・ブルッテル氏、サシャ・クナーベ氏(独ハイデルベルグにて)

■カラードルック・バイアスブロン社について
  カラードルック・バイアスブロン社(colordruck Baiersbronn W. Mack GmbH & Co. KG)は100%家族経営の会社で、全株式は創立者であるウィルヘルム・マック氏の4人の娘が保有している。同社はカスタムメイドあるいは特殊なパッケージソリューションを食品、製菓、薬品および非食品分野のメーカーや商社に提供している。その専門性の高い完璧なサービスによって、欧州におけるパッケージメーカーの技術的リーダーと評価されている。革新的な技術、250名あまりの優秀な社員が持つ豊富なノウハウ、60年を超える経験を誇り、現在ではパッケージメーカーからパッケージサービスプロバイダーへと成長を遂げた。食品包装、工業包装および薬品包装その他多くの分野における急速な改革に応えるだけでなく、業界横断的なパッケージソリューションを数多く取り揃えることで絶えず次の進路を見定めて新たな基準を打ち立てている。カラードルック・バイアスブロン社は、顧客の利益を念頭において、最高の品質、機能性、コスト効率を達成するためのビジョンを築き上げようとしている。


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