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【2017年第1四半期業績】ダウ、売上高は132億ドル。全地域で増加し、買収の影響を除くと11%増

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<2017年第1四半期ハイライト>
1株利益は0.72ドル、1株営業利益は1.04ドルであった(注1)。前年同期の1株利益は0.15ドル、1株営業利益は0.89ドルであった。当期特別計上項目には、ダウ・アグロサイエンスの仲裁事項に関連する1株当たり0.24ドルの費用ならびに各種取引および生産性の向上に向けた取り組みに伴う1株当たり0.08ドルの費用が反映されている。税率は特別計上項目の影響を受けたが、それらを除くとダウのモデルガイダンス内であった。
売上高は、ダウコーニングのシリコーン事業統合を反映し、前年同期比23%増の132億ドルとなった。同取引の影響を除くと11%増であった。販売価格(7%増)および販売数量(4%増)の増加を反映し、売上高は農業科学事業部門を除く全部門および全地域で増加した。
幅広い取り組みが全地域で奏功し、販売価格は7%上昇した。パフォーマンス・プラスチック事業部門、パフォーマンス・マテリアルズおよび化学品事業部門、インフラストラクチャー・ソリューションズ事業部門で販売価格が上昇した。
販売数量は、包装、輸送、インフラ、コンシューマー・ケア、電子材料といったダウの主要な最終消費市場において需要の増加が継続したことから、買収の影響を除き4%増となった。大中華圏(7%増)、米国(6%増)、欧州(4%増)を中心に全地域で幅広い成長が見られた。
営業EBITDA(金利・税金・償却前利益)(注2)は、20%増の27億ドルとなった。主に消費者主導の幅広い需要、販売価格の上昇、コスト管理と生産性の向上に向けた取り組み、ダウコーニングのシリコーン事業、株主持ち分利益の増加が、原料コストの上昇、定期修理作業、サダラおよび米国メキシコ湾岸における試運転関連コストを上回った。
営業キャッシュフローは、主に増益によって前年同期比3億3700万ドルとなった(注3)。
戦略的成長投資もいくつかの節目を達成した。ダウコーニングのシリコーン事業統合は、取引完了から10カ月以内に2年換算で4億ドルのコストシナジー効果を達成した。米国テキサス州では、世界規模の新たなエチレン工場が竣工。サダラ合弁事業はさらに稼働開始が進み、現在は26の製造施設のうち16施設が稼働または始動状態にある。
ダウとデュポンの合併計画に進展が見られた。両社は、主な規制当局の承認を取得し、30億ドルというコスト削減効果目標を改めて確認し、取引完了から18カ月以内にすべての分割計画を実行することについて相互に合意した。予定されている分割取引の価値に悪影響を及ぼさない限り、合併後の素材科学会社が最初に分割される予定。
(注1)「1株営業利益」は特別計上項目を除く1株利益
(注2)「営業EBITDA」は特別計上項目を除くEBITDA
(注3)会計基準2016-09の更新により、キャッシュフローの計算基準が変更となり、前年比の数値も合わせて更新されている
<アンドリュー・リバリス会長兼CEOコメント>
 「当期は過去最高の営業EBITDAを達成することができました。それは、ダウが強力なポートフォリオを構築し、急速に変化するビジネス環境において、敏しょう性を維持するために強力な取り組みを実行した結果です。つまり、業界をリードする統合と世界レベルのイノベーションに裏打ちされたダウのビジネスモデルが、どんな状況でも通用することがあらためて証明されたのです」
 「ダウの営業および財務業績には、広範な地域展開、中核となる素材科学市場と足並みをそろえた消費者主導による好調な需要、生産性の向上に向けた重点課題が反映されています。規律ある戦略の実行によって、ダウは成長軌道において抜本的な転換を続けています。1株営業利益は18四半期連続、販売数量は14四半期連続で前年同期比増となりました」
 「同様に重要なのは、これらの成果を、長期的かつ戦略的な成長促進の著しい進展と同時に実現したという点です。米国メキシコ湾岸プロジェクトでは、テキサス州におけるクラッカーの竣工という進展がありました。これは米国メキシコ湾岸で稼働する初の世界規模のエチレン工場となり、競合他社より大きく前進することになります。一期で建設された化学コンビナートとしては最大規模を誇るサダラでは、26の製造施設のうち16施設が稼働または始動状態にあります」
 「ダウコーニングの統合についても、10カ月でコストシナジー効果の2カ年計画を達成し、中核市場における多数の収益シナジー計画を開始したことを発表しました。予想を上回るこうした成果は、シナジー効果を実現するための優れたプロジェクト管理能力を、ダウが有することを裏付けるものであり、ダウ・デュポンの合併にとっても良い兆候となります。また、当期は合併に対して欧州委員会から条件付きの許可を得るという大きな節目を迎えることができました。8月中の取引完了とともに、素材科学会社を最初に分割することを発表し、この画期的な取引は大きな前進を示しました」
 「このように、ダウのチームが多数の場面にわたり結果を導き出す能力があるということは、これまで以上にダウが、顧客に対しては革新的な製品、地域社会に向けては経済成長、そして株主へは利益とキャッシュフローの拡大をもたらすことができるということの紛れもない証です」
(注4)「調整後売上高」は売却および買収を調整後の「純売上高」
<アンドリュー・リバリス会長兼CEOによる今後の見通し>
 「世界の多くの国々で好調な先行指標が発表され、世界経済は回復の兆しを見せていますが、地政学的リスクと変動性は依然として高い状態が続いています。しかし、そうした環境においても、強力かつ回復力を備えたダウのポートフォリオは、消費者主導の市場に対する重点的な取り組みと相まって、引き続き好調な結果をもたらすものと考えます」
 「米国においては、旺盛な消費者需要や、特に新政権が打ち出しているビジネス優先の投資政策を伴う製造業の回復により、依然として明るい状況が続いています。欧州は緩やかな回復が続き、インフラ、自動車、包装というダウの重点市場と足並みをそろえる形で、成長傾向が再び見られるようになり、追い風が吹いています。中南米では、消費者主導の市場における緩やかな回復を示す初期の兆しと農業分野の強固な成長が見られ、いまだに景気後退の局面にあるブラジルを除くほとんどの国の経済が力強さを見せています。中国は国内成長に焦点を合せた消費経済への移行を順調に進めており、特にダウ製品にとっては強力な成長促進要因があります。また、東南アジアを中心に、アジアの発展途上国では中間層の台頭が引き続き旺盛な需要を喚起しています」
 「このような見方を前提とし、ダウは適切な戦略とポートフォリオを展開し、こうした市場環境で成功し続けるための体制を整えています。ダウは4年半にわたり素晴らしい業績を達成してきました。規律の取れた重点的な取り組みによって、今後も着実な増益を達成していきます。価値成長に向けたあらゆる手段をバランスよく講じながら、短期および長期の両方で株主に利益をもたらすダウの力は、ダウ・デュポンの取引と分割計画の完了に向けた原動力となっています」


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