帝人グループで炭素繊維・複合材料事業を展開している東邦テナックス(株)は、国内の主要製造拠点である三島事業所の自家発電について、従来の重油を用いた蒸気タービン発電からガスタービン発電へと燃料転換し、このたびその操業を開始した。
三島事業所は、炭素繊維・複合材料事業における最大の事業所で、プリカーサ(*)から炭素繊維までを一貫生産し、航空機用途をはじめとする高機能炭素繊維の一大製造拠点。炭素繊維製造は、大量の電力を要することから事業所内に自家発電を設置しており、環境配慮の観点から、CO2排出量がより少ないエネルギー源が求められていた。
(*)プリカーサ : 炭素繊維の原料として用いられる特殊なアクリル繊維のこと。これを200℃~300℃で酸化(耐炎化工程)した後、1000℃~2000℃で焼成(炭素化工程)することで炭素繊維ができる。
帝人グループは、2020年度までのCO2排出削減目標として、2011年度を基準年に国内外で毎年1%以上改善することを掲げている。このたびの燃料転換により、約50,000トン/年のCO2排出削減が見込まれており、これは帝人グループが排出するCO2総量の2%以上に相当する。
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【ガスタービン発電】東邦テナックス、三島事業所で操業開始
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