群馬大学発のベンチャー企業である(株)グッドアイと(株)明清産業は、群馬大学が出願した特許技術を基に、抗菌・抗ウィルス効果を持った銅繊維シートを開発した。銅繊維シートは「GUD(グッド)シート」としてが、6月1日から桐生市の染布会社である朝倉染布(株)よりインターネットで販売される。
銅箔でコーティングしたポリマー繊維に可視光応答型の光触媒を担持したもので、抗菌・抗ウィルス効果が有るため、現在世界中で 猛威を振るっている新型コロナウィルスの感染拡大を防止する材料として期待される。
2020年3月に米国カリフォルニア大学とプリンストン大学の研究チームが、新型コロナウィルスの生存期間は付着した場所により異なることを報告した。これによるとウィルスの生存期間はプラスチックやステンレスの表面では48~72時間と⾧いのに対して、銅の表面では4時間と極端に短くなることが指摘されている。今回開発した繊維は、銅の表面に高い抗菌・抗ウィルス効果が報告されている可視光応答型の光触媒を塗布したもので、群馬大学の実験によると銅単独の場合の1000倍の殺菌効果が確認されている。
ウィルスの体内への侵入経路として、ウィルスが付着した手でマスクや顔を触ることが指摘されていることから、今回開発した銅繊維シートで通常のマスクの上に付けるオーバーマスクを作って装着することによって感染リスクの大幅な低減が期待される。この他、手袋、エレベーターのボタンや電気のスイッチの上に付けるカバー、つり革やドアノブを覆うカバーなど不特定多数の人が触れる場所への応用も考えられる。
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【銅繊維シート】群馬大学発ベンチャー企業のグッドアイと明清産業、抗菌・抗ウィルス効果を持つ「GUD(グッド)シート」を開発
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