(株)日本触媒は、(株)マリンナノファイバーと化粧品用素材に関する業務提携契約および代理店契約を締結した。本契約により、日本触媒は化粧品素材分野においてマリンナノファイバーが製造したキチンナノファイバーおよび加水分解キチンナノファイバーのマーケティング活動を開始する。
マリンナノファイバー社は、鳥取大学工学部の伊福伸介教授が設立した鳥取大学発のベンチャー企業であり、蟹の名産地である鳥取県で大量廃棄されるカニ殻に着目し、カニ殻由来の新素材「マリンナノファイバー(R)」に関する製品を研究開発・製造販売している。
「マリンナノファイバー(R)」は、カニ殻の主成分であるキチンおよびその加水分解物を超極細繊維として抽出したキチンナノファイバーおよび部分加水分解キチンナノファイバー。
「キチン」は、カニやエビなど甲殻類の外殻やキノコの細胞壁などの主成分で、生物資源由来の物質で持続性・安全性が高い、生物分解性などの特徴がある。従来のキチン粉末では分散性・配合性が課題であったが、超極細繊維である「マリンナノファイバー(R)」は、化粧品素材として分散性および配合性が良好である、被膜形成力に優れる、創傷治癒性がある、人の肌にすっと馴染んでうるおいをもたらす、抗炎症性がある、抗菌性がある、養毛効果がある、毛髪のツヤおよび指通りを向上させるなど、種々の特徴的な効果効能を有する天然素材。この素材により、化粧品に様々な機能を付与することが期待される。
日本触媒では、これらの特徴的な効果効能を実験データにより明確化するとともに、各化粧品用途に向けた処方を開発することにより市場を開拓していく。
日本触媒は2017年度にスタートした後半中期経営計画「新生日本触媒2020 NEXT」において化粧品素材分野を新規事業ターゲットの1つと定めている。ニーズに対応した素材を提供することにより、化粧品素材事業の拡大を目指す。
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【化粧品素材】日本触媒、マリンナノファイバー社とキチンナノファイバーに関する業務提携契約締結
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