(株)明治は、プラスチックごみによる海洋汚染の社会課題解決に向け、「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」のもと、プラスチック資源循環に対する取り組みを強化する。その象徴的な取り組みとして、ヨーグルトなどの容器包装でプラスチック使用量を削減し、2030年度までに25%以上(2017年度比)の削減を目指す。 近年、海洋プラスチック問題は世界的に深刻な問題となっており、企業における対策が急務となっている。持続可能な開発目標(SDGs)では目標14として海の豊かさを守る目標が掲げられており、目標12では、2030年までに削減、リサイクル、および再利用(リユース)などにより廃棄物の排出量を大幅に削減することがターゲットとして掲げられている。
昨年5月に政府は「プラスチック資源循環戦略」を策定し、「リデュース」「リユース・リサイクル」「再生利用・バイオマスプラスチック」それぞれに対するマイルストーンが定められた。「リデュース」に関しては、2030年までにワンウェイプラスチックをこれまでの努力を含め累積25%排出抑制することが盛り込まれている。
同社は、食品のリーディングカンパニーとして、「プラスチック資源循環戦略」で定められたマイルストーンを鑑みて、以下のとおりプラスチック資源循環の取り組み方針を策定した。 この方針にのっとり、全社一丸となってプラスチック資源循環の強化に取り組み、海洋プラスチック問題の解決に貢献していく。
プラスチック資源循環の取り組み方針
1. リデュース
2030年度までに、ワンウェイプラスチック容器包装のプラスチック使用量を2017年度比25%以上削減する。これにより、2030年度には2017年度と比較し、7700トンの削減を見込んでいる。
具体的な取り組み例
「明治プロビオヨーグルト」ドリンクタイプ等のペットボトルの軽量化
「明治プロビオヨーグルト R-1/LG21/PA-3 ドリンクタイプ」および「明治スキンケアヨーグルト素肌のミカタ」のペットボトル容器について、ペットボトル重量を商品発売当初※1の13gから8.7gへと順次切り替えていくことで、プラスチック使用量の削減を進めていく。なお、これまでもペットボトルの軽量化に取り組んでおり、2013年度から2017年度の5年間で合計約1,660トンのプラスチック削減を行った。
※1:「明治プロビオヨーグルトLG21ドリンクタイプ」が発売された2002年
ペットボトル重量:13g→8.7g(発売当初に比べ33%軽量化)
2.再生利用・バイオマスプラスチック
プラスチック素材としてバイオマスプラスチック、再生プラスチックの使用拡大を推進する。 ※2:バイオマスプラスチックとは、植物などの再生可能な有機資源由来のプラスチックのこと。 化石燃料にできるだけ頼らず、CO排出削減につながるため注目されている新しいプラスチック素材。
具体的な取り組み例
プラスチック製ストローにバイオマスプラスチックを配合
「明治おいしい牛乳」「ザバスMILK PROTEIN」「明治メイバランスMiniカップ」などの商品に貼付しているプラスチック製ストロー(年間約6億本)について、2020年度から順次バイオマスプラスチックを配合していく。
プラスチック容器包装にバイオマスプラスチック・再生プラスチックを配合
「果汁グミ」などの包装袋において、バイオマスプラスチックや再生プラスチックを配合するよう検討を進めていく。
包装袋にバイオマスプラスチックや再生プラスチックを配合
プラスチック容器包装にバイオマスプラスチック・再生プラスチックを配合
「果汁グミ」などの包装袋において、バイオマスプラスチックや再生プラスチックを配合するよう検討を進めてまいります。
3.リユース・リサイクル
2030年度までに、商品の保管や輸送の際に使用するプラスチック製器具(パレット、クレート、ストレッチフィルムなど)のリユース・リサイクルにより、100%有効利用を図る。