<2020年3月30日、米国ミシガン州ミットランド発>COVID-19(新型コロナウイルス)のパンデミックは全世界に未曽有の影響をもたらし続けており、必要とされる医療・衛生用品が不足している。ダウ(NYSE: DOW、本社:米国ミシガン州、CEO:ジム・フィッタリング)は、世界中の自社設備を活用した手指消毒剤の生産能力を評価した結果、アーバーン(米国ミシガン州)、サウスチャールストン(米国ウェストバージニア州)、スネッフ(ベルギー)およびオルトランジア(ブラジル)の生産拠点において、必要な原料が取り扱われ、調合、包装する能力があることが分かり、これらの5つの生産拠点で手指消毒剤の生産を開始することを発表した。すでにダウは、スターデ(ドイツ)で寄贈用の手指消毒剤を生産しており、今回の発表により、5つの生産拠点で消毒剤を生産することになる。
ダウは通常、手指消毒剤の生産を行っていないが、必要な原料の大部分は自社拠点において容易に入手できる。加えて、ダウの設備の柔軟性により、通常操業にほぼ影響を与えることなく相当量の消毒剤を生産することが可能。
地域のニーズや要件を把握するために、ダウは各拠点の関連当局と連携しており、米国では、ミシガン州およびウェストバージニア州の当局者、米国食品医薬品局、酒類タバコ税貿易管理局、国土安全保障省と協力した。これらの機関を通じて、ダウが許可、ライセンス、原料調達のプロセスの完了に至るまでの有用かつ適切な助言を受けた。
ダウのアーバーンの設備は、週におよそ7トンの手指消毒液の生産能力を備えており、これは8オンスボトル3万本近くに相当する。他の生産拠点でも、同様あるいはそれ以上の生産量が見込まれている。これらの全生産拠点でフル生産が行われると、ダウ全体の生産量は8オンスボトル88万本以上に相当する200トン超に達する見込み。手指消毒剤の生産は、今回発表されたダウの4つの生産拠点において約4週間で行われ、その後ダウは、原料の入手状況と市場のニーズに基づいて生産の延長を判断する。
生産予定のすべての手指消毒剤のうち大半は、医療システムおよび政府機関に寄贈され配布される。手指消毒剤はダウの生産拠点にも配給され、現場で働く従業員の保護を強化し、ダウの製造設備が確実に安全な操業を継続できるようにする。配給の第1便は、間もなく開始される見込み。
手指消毒剤は以下の機関、組織および団体に寄贈される。
・ミシガン州
・THRIVE(Transforming Health Regionally in a Vibrant Economy)
グレイト・レイクス・ベイ・リージョン内の地域病院および初期対応者への配給に関する、ミシガン・ヘルス・インプルーブメント・アライアンスとグレイト・レイクス・ベイ・リージョナル・アライアンスによる共同の取り組み(グレイト・レイクス・ベイ・リージョンは、ダウ本社が所在するミッドランドを含む、近隣都市地域です)
・ウェストバージニア州
・チャールストンおよびサウスチャールストン(ウェストバージニア州)
・ベルギー連邦政府
・カンピーナス、オルトランジア、ジュンディアイ(ブラジル)の公立病院
「ダウのグローバル規模の設備をコロナウイルス拡大との闘いに役立てることができ、誇りに思います。世界各地の5つの設備の協力により、人々の健康と安全の保護に寄与すべく、この喫緊に必要な製品を大量に生産し寄付できます」とダウのジム・フィッタリングCEOは述べている。「この取り組みは、原料サプライヤー、州・連邦規制当局、そしてボランティアと協力したチームダウの迅速な努力を通じて可能となりました。手指消毒剤の生産は、原料が入手でき、供給が不足している限り継続する予定です」。
「この不安な時期においても、ミシガン州市民の強さと勇気には目を見張るものがあります。コミュニティでは、困っている人々に食べ物、資金、物資を寄付し、企業は自社の技術を利用して保護具を製造しています」とホイットマーミシガン州知事は述べている。「今回のダウそして同社の勤勉な従業員の皆さんの行動は、ミシガンにおけるより多くの家族の保護と、当州におけるCOVID-19拡大の鈍化に寄与するでしょう。この時期に、ミシガンの家族を守るために尽力する、ダウをはじめとするすべての企業と協力できることを誇りに思います」。
ダウの既存の生産設備は、殺菌剤、消毒剤、洗剤、医療関係者向けの使い捨ての保護具生産に使われるプラスチック類、また、病院ベッド用のフォーム材など、COVID-19のパンデミックに対処する上で最も重要な多くの衛生・医療製品および技術を提供するために不可欠な施設。
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【COVID-19対策】ダウ、北米、欧州、中南米で手指消毒剤の生産拡大。5生産拠点で200トン超
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