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【建築】BASFの「Ultradur」の新グレード、PVC樹脂製窓枠の特性を改善

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SnapCrab NoName 2020 3 16 15 3 43 No 00 R BASFは、PVC(ポリ塩化ビニル)樹脂との共押出に使用可能な「Ultradur®(ウルトラデュアー)B4040G11HMG HP green 75074)」を開発し、特性を大幅に向上させた。この新しいUltradur®グレードは、押出成形プロセスによりPVC樹脂製の窓枠を機械的に強化する。スチールによる強化と比較して軽く、安定性を損なうことなく低コストで製造可能であり、断熱性も改善される。さらに、よりスリムな形状を成形することも可能。近代的な断熱材は効果的な気候保護に欠かせないものであり、それは新築、改築にかかわらず、建物の窓枠にとっても同様である。

材料特性の向上 ― より効率的に
 高品質で高剛性に優れたBASFのUltradur®プラスチックは、多くの産業アプリケーションで使用されている。ガラス繊維を55%配合した、この特殊なUltradur®の開発により、窓枠加工メーカーおよび窓メーカーの双方に貢献する。
 また、溶融温度が大幅に低下したことで溶融点がPVCの処理温度に非常に近くなり、PVCなどのポリマーとの共押出プロセスがさらに簡素化される。
 「新しく改良されたUltradur®グレードは、窓枠加工メーカーや窓メーカーに、生産面において明確な優位性をもたらします。私たちの製品と製造プロセスは、既存の生産ラインに問題なく適合できます」とBASFのパフォーマンスマテリアルズ建材部門プロジェクトマネージャー、Dr. カイ・ブロックミュラー氏は述べている。

Ultradur® ―高い材料特性と信頼性
 今回開発された素材は、既存の主要な特性も保持している。Ultradur®の高い剛性によりPVCと結合することで、従来のスチールに代えて窓枠を強化できる。共押出された窓枠は溶接可能で、既存の設備で加工できる。窓メーカーではスチール関連のプロセスを省くことができ、生産工数が削減される。また、Ultradur®で強化された窓枠は軽量のため、製造時や建物への設置時の取り扱いが容易になる。断熱性の向上に加え、設置時の寸法安定性が高く、設置後の収縮がほとんどない。

将来のニーズに対応―リサイクルと新しいアプリケーション
 PVCを使用した窓枠のリサイクル率は、多くの国で伸び悩んでいる。PVCとBASFの新しいUltradur®のハイブリッド窓枠は、一般的なリサイクル施設で分離、回収が可能。窓枠メーカーでは、この2つの素材を分離して新たな窓枠に使用できるよう、リサイクル設備の改修が進んでおり、将来的には、提携する窓枠メーカーからの産業廃棄物やスクラップを再処理することが可能になる。

マルチタレント―さらなるアプリケーションの展開
 優れた特性をもつ新しいUltradur®は、他の産業に対しても魅力的。外枠を補強し、軽量性かつ高剛性や高断熱性が求められる場合や、特に高温環境が重要な場所において、BASFのテクニカルプラスチックは適している。

すぐに使える金型
 押出成形に関する金型やシステムの世界的なサプライヤーである、Greiner Extrusionグループ(本社:オーストリア)は、新しいUltradur®が、高度な繊維配向や流動性に対する信頼性、および押出成形のスピード等の望ましい要素を満たし、金型を製造できることを実証している。

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