BASFは、アジア太平洋地域における農業ソリューションビジネスのための新しい地域生産拠点をシンガポールに立ち上げた。2021年第3四半期に完成予定で、6つの異なる製剤技術を扱うように設計されており、同社の特許取得済みの作物保護製品を、成長著しいアジア太平洋地域の生産者に供給する予定。本格稼働時には、年間700万リットル相当の生産能力を有し、それにより2000万ヘクタールの圃場をカバーできる。また、同施設にて25人以上の従業員を雇用する。
「当施設はアジア太平洋地域における農業ソリューション事業の拡大を目指すBASFにとって、重要な戦略投資となります。BASFの既存のインフラを活用することで比較的早く生産に着手できることから、新生産拠点の最適地としてシンガポールを選択しました。シンガポールはアジア太平洋地域の多くの市場と自由貿易協定を締結するなど、世界トップクラスの物流拠点としての地位を築いており、生産拠点にとって理想的な場所です」と、BASFのアグロソリューション事業本部にてアジア太平洋地域の責任者を務めるグスタボ・パレロシ・カルネイロ氏は述べている。
シンガポール経済開発庁、エネルギー・化学部門の担当ディレクターであるKhalil A. Bakar氏は次のように述べた。
「将来に向けた食料の確保は世界的な課題です。 BASFがシンガポールに新しい地域生産拠点の設立を決定したことを、大変嬉しく思っています。これにより、安全で栄養価が高く、手頃な価格の食品の供給が強化されます。またアジア市場に隣接していることで、BASFは成長を遂げつつある農業技術分野で新たな機会を獲得することができます」
BASFアグロソリューション事業本部のプレジデントであるヴァンサン・グロ氏は、「今回の投資により、アジア太平洋地域の持続可能な農業の支援という、弊社がかねてより注力している取り組みがさらに強化されるとともに、シンガポールにおいて農業事業の存在感を高めることが可能になります。これにより、小規模生産者を含むより多くの生産者の、生産性と持続可能性の向上を支援することができます。私たちは、この地域の農業の将来と、シンガポールがアジア太平洋地域の農業技術の拠点となる可能性について、大いなる期待を寄せています」と述べている。
BASFは、アジア太平洋地域の米、果物、野菜といった主要作物の生産者が、より持続可能な方法で害虫を駆除しながら収穫高を高めることができる、技術革新への取り組みを開始しました。これらには、同社の新しい有効成分である農業用殺虫剤Inscalis®(インスカリス®)と殺菌剤Revysol®(レヴィソル®)をベースにした作物保護製品が含まれており、持続可能性をふまえ、有効な方法で害虫や病害をコントロールできるようになる。これら2つの有効成分を含む製品と、研究開発パイプラインから間もなく発売されるいくつかの製品は、同拠点で生産される。
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【アグリビジネス】BASF、シンガポールにて作物保護製品のための新生産拠点を立ち上げ
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