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【IJ】京セラ、高画質、高耐久性を進化させた次世代プリントヘッド「KJ4 EX」シリーズ開発

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 京セラ(株)は、インクジェット(IJ)印刷機の基幹部品であるIJプリントヘッドにおいて、様々な用途に対し高速で高画質な印刷を実現した次世代モデル「KJ4 EX」シリーズを開発した。2020年4月より、解像度600dpiモデル「KJ4B-EX600」の販売を開始し、今後、ラインアップを順次拡充していく予定。
 デジタル印刷は、デザイン原稿ごとに版を必要とするアナログ印刷とは異なり、デザインデータにもとづき即座に必要量だけ印刷できるという特長がある。また、環境汚染の原因となる版洗浄用の廃液が発生せず、環境負荷の低減にも寄与する。そのため、昨今、商業印刷において、IJ方式をはじめとするデジタル印刷の需要が拡大しており、紙の印刷物だけでなく、衣服、食品包装住宅建材など様々な用途へと広がりを見せている。そのような背景のもと、IJ印刷機の基幹部品として、高速、高画質かつ高耐久性を備え、多様な用途に適したIJプリントヘッドが求められている。
 京セラは、ファインセラミックスの独自技術を活かしたピエゾアクチュエータ※による高性能のIJプリントヘッド「KJ4」シリーズを、2007年よりグローバルに展開し、商業印刷のデジタル化を推進してきた。市場の要求に対応するため、従来のシリーズをさらに進化させた「KJ4 EX」シリーズは、大型の一体型ピエゾアクチュエータを採用し、IJプリントヘッド構造を一新した。IJプリントヘッドから吐出されるインクの最大液滴量と吐出安定性の向上により、多彩な印刷対象物に対応した高精細な印刷を実現した。さらに、IJプリントヘッドの強度向上により耐久性を高めている。
 京セラは、独自のIJ技術により、商業印刷におけるデジタル化の可能性をさらに広げるとともに、地球環境の持続可能性の向上に貢献していく。
※ファインセラミックスの圧電効果を利用してインク吐出の原動力を生み出す部品
SnapCrab NoName 2020 1 20 18 7 43 No 00 
 「KJ4 EX」シリーズの特長は次の通り。
1. 新開発の一体型ピエゾアクチュエータにより、高画質を実現
 京セラ独自の緻密多結晶セラミックアクチュエータに関する材料設計技術と、薄型圧電セラミック基板の製造プロセス技術により、大型の一体型ピエゾアクチュエータを開発した。これまでヘッド1本当たり複数用いていたピエゾアクチュエータを、大型の一体型ピエゾアクチュエータにすることで、ヘッド内の画質を均質化し、より高画質な印刷を実現した。
2. インクの最大液滴量と吐出安定性の向上をはかり、多様な用途に対応可能に
 インク流路設計の最適化とヘッド構造の見直しにより、ヘッドから吐出されるインクの最大液滴量を向上させるとともに、インクの吐出安定性を高めた。ヘッドノズル面と印刷対象物との間に距離があっても、インク着弾位置のばらつきが小さく、多彩な印刷対象物において、より高精細な印刷を実現。毛足の長い繊維製品、段ボール、建材など、より多様な用途への対応を可能とした。
3. シンプルかつ堅牢な積層構造を採用し、高耐久性を実現
 一体型ピエゾアクチュエータの採用により構造設計の自由度が増し、シンプルかつ堅牢な構造を実現。これにより、構造体としての強度と安定度を向上させ、耐久性を高めた。


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