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【板紙】イグスンドの今年のクリスマスカードはスマホで森に光を灯す

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 イグスンド(Iggesund)社の今年のクリスマスカードは、細かいレーザーカットときらめく銀色の印刷で神秘的な森を表現したポップアップシャドーボックス。カードを受け取った人はスマートフォンを使用して、美しいオーロラを思わせる巧みな光のショーを観ることができる。
SnapCrab NoName 2019 12 13 12 36 23 No 00 R テーマの「森に光を灯す」は、イグスンド社の主力製品であるInvercote(インバーコート)の原料となる木、そして持続可能な林業や繊維製品が気候変動を緩和する上で果たす重要な役割と関係している。このコンセプトは、革新的なパッケージングおよびプリントソリューションにおいて40年以上の経験を持つ、Structural Graphics社のエリック・ハルチャン(Erik Hluchan)氏とエリン・ファッジ=スミス(Erin Fudge Smith)氏によって生み出された。
 イグスンド社のクリスマスカードは、同社の板紙であるInvercote(インバーコート)とIncada(インカダ)の無数の可能性を示すことによって、前年のカードを上回るものを作ろうとデザイナーが挑む年1回の取り組みにもなっている。
 「毎年、受け取った人の机の上や暖炉の飾り棚に置いてもらえるような魅力的なカードを作ることを目指しています。今年のカードについては、しばらくの間スマートフォンから離れてもらうことも意図しています」と、イグスンド社のカスタマーエクスペリエンスマネージャーであるジェシカ・トミラ(Jessica Tommila)氏は語る。「また、私たちがパッケージング業界のお客様や友人との長期的な関係をどれほど大切に思っているかを示したいと考えています」。
 米国コネチカット州エセックスに本社を置くStructural Graphics社は、あらゆる形態の板紙を使用して、ディメンショナルメール、物珍しさによって注目を引く双方向型のマーケティング製品、紙媒体とデジタル要素を融合させた興味をそそるデザインを開発している。
 「この仕事が決まった時に最初に思ったことは、イグスンド社のプロジェクトに取り組む機会を得ることができて、なんて幸運なのだろうということでした。同社はすでに非常に多くの素晴らしい作品を作り出していましたから」と、エリック・ハルチャン氏は述べる。
 ハルチャン氏のアイデアは、暗いシャドーボックスを下からスマートフォンで照らすことで美しいの森の風景を浮かび上がらせることであった。
 「プロジェクトの環境テーマを考えると、板紙メーカーにとって森は当然の題材であるように思えたのです。紛れもなく、イグスンド社は森を守っていく立場でなければなりません」と語るハルチャン氏は、同僚のアートディレクターであるエリン・ファッジ=スミス氏と一緒にクリスマスカードの開発を続けた。
 複雑な加工が必要なこのカードでは、板紙に多くのことが求められた。形状を維持するのに十分な硬さを維持しつつ、不透明で折り目がきれいにつくものでなければならない。
 ハルチャン氏によれば、板紙には高品質の印刷に対応できるという条件も必要であった。そこで選んだのが、Invercote(インバーコート)Creato 350g/m2。「この紙はポップアップカードに向いています。立体的な造形物を作る上での高い要求に耐え得る能力があるのです」と、ハルチャン氏は語る。「その上、レーザーカットを含むさまざまな印刷処理にも対応可能です」。
 Invercote(インバーコート)Creatoは、パッケージング用とグラフィカルアプリケーション用の両方を意図して作られている。紙のどちらの面も、同様に美しく印刷できる特質を備えている。両面とも完全にコーティングされ、仕上げにシルクが施されている。漂白された主要繊維の頑丈な複数の層で構成されているため、金属繊維やリサイクル繊維を含む板紙や漂白された主要繊維の一層で構成された板紙と比較しても、強度や靭性に優れている。
■イグスンド社
 イグスンド社は、国連グローバル・コンパクト・インデックスから世界で最も持続可能性のある企業100社に選ばれたスウェーデンの林業グループHolmenグループの傘下企業。売上は5億ユーロ超で、主力製品であるインバーコートは世界100カ国以上で販売されている。インバーコートの他にもインカダというブランドファミリーを有し、どちらも、それぞれのセグメントでハイエンド製品として位置づけられている。また、エネルギー効率の向上と製造時の化石燃料による二酸化炭素排出量の削減のために、2010年以降3億8000万ユーロを超える費用を投資している。
 イグスンド社およびHolmenグループは、化石燃料による二酸化炭素排出量を全てカーボン・ディスクロージャー・プロジェクトに報告している。この環境データは、グローバル・レポーティング・イニシアティブによって定められた最高レベルのサステナビリティ・レポーティング標準に準じた年次報告書において欠かせないパート。イグスンド社は1685年に製鉄所として創業し、現在まで50年以上にわたって板紙の製造を行っている。工場はスウェーデン北部とイング英国北部の2カ所にあり、合わせて1500名の従業員が働いている。

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