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【プラスチック】ダウとFuenix、100%循環型の生産に向けたパートナーシップ締結

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 ダウは2019年8月29日、Fuenix Ecogy Group(オランダ、Weert)と、リサイクル済のプラスチックごみから作られた熱分解油の原料供給に関する合意を締結したことを発表した。この原料は、オランダのテルヌーゼンにおけるダウの生産設備において、新しいポリマーを生産するために活用される。
 今回の合意は、さまざまな種類が混ざったプラスチックごみを精製し元の姿に戻し、新しいポリマー(バージン材)の生産に使う、原料リサイクルに向けた大きな一歩となる。熱分解油を元に生産されたポリマーは、これまでの原料由来のものと同一製品であるため、食品包装を含む、これまでと同様の用途で使うことができる。
 この合意は、資源の効率性に着目し、リサイクル製品と再生原料を生産プロセスに統合することで循環型経済への移行を実現するというダウの戦略の一例。そうすることで、消費者が使用済みのプラスチックも、その価値を保ち続けることができる。また、この合意は、2025年までにEU地域において販売されるダウのプラスチック製品に少なくとも10万トンのリサイクル済プラスチックを使うというダウのコミットメントにも貢献する。
 ダウのパッケージング・アンド・スペシャルティプラスチック事業部プレジデントであるディエゴ・ドノーソ(Diego Donoso)氏は次のように述べている。
 「私たちは、プラスチックはごみにするにはもったいないものと考えており、循環型経済の一部でなければならないと考えています。南アメリカにおいてはパートナーと共に、リサイクル済プラスチックが使われた建築資材を学校の建設向けに開発し、また東南アジア、メキシコ、米国においては、リサイクル済プラスチックを使った道路舗装を進めています。Fuenix社とのパートナーシップは、循環型ポリマーを持続可能に生産するという私たちが想像する未来を現実にするための大きな一歩です」
 また、Fuenix社CEOのシルト・メレマ(Sirt Mellema)氏は次のように述べている。
 「このパートナーシップは、私たちの技術をスケールアップする機会です。私たちには、プラスチックごみの価値が存分に活用され、新しい、循環型のプラスチックを作ることに役立てられ、また世界中で使われる新しい原料(バージン材)の使用を大きく減らし、二酸化炭素排出量を減らすという目標があります。ダウとの取り組みが楽しみであり、より持続可能な材料の生産に役立ちたいと考えています」
 ダウは、世界最大のプラスチックおよびゴムの展示会(ドイツ、デュッセルドルフ10月16日‐23日開催)であるK2019にて、リサイクル製品のポートフォリオを展示する計画。


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