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【ファインファイバー】花王、膜の角層タンパク質発現挙動および肌への効果を発表

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 花王(株)は、直径がサブミクロンの極細繊維を肌に直接噴きつけることで、軽く、やわらかく、自然な積層型極薄膜を肌表面につくる「ファインファイバー(Fine Fiber)技術」を、2018年に発表した。このたび、花王のスキンケア研究所、解析科学研究所は、この技術と水分蒸散制御製剤を併用して形成する膜の透湿度(*1)に着目。肌表面の水分蒸散を制御することが、健全な角層形成に必要な多くのタンパク質の発現、および肌状態と関係することを見出した。
 この研究内容は「日本香粧品学会第44回年会(2019/6/28-29、東京都)」「日本プロテオーム学会2019年大会(2019/7/24-27、宮崎県)」で報告し、「第25回 IFSCC ミラノ大会(2019/9/30-10/2、イタリア)」でも発表を予定している。

*1 布などが水蒸気を通す度合い。透湿度が高い=水蒸気を通しやすい

・花王コーポレート Fine Fiber Technology vol.1

https://www.youtube.com/watch?v=FXem7gQ1zLg

 肌の最外層にある角層には、皮膚の恒常性を維持するために重要なバリア機能があり、外的刺激物質の体内への侵入を防いだり、水分蒸散を抑えたりするはたらきがある。しかし、環境や加齢などの影響で、角層バリア機能が低下し、その結果、見た目の美しさが損なわれることはめずらしくない。花王は、角層機能を補うことをめざし研究を行なっているが、従来の製剤は、均一性や持続性といった面で課題もあった。

 ファインファイバー技術は、専用のポリマー溶液を小型の専用装置から肌に直接噴射し、肌表面に極細繊維からなる積層型極薄膜を形成する技術。直径1μm以下の細さの繊維が折り重なってできるこの極薄膜は、軽く、やわらかいだけでなく、極細繊維による高い毛管力(*2)を有するのが特長。花王は、このファインファイバー膜と液状の製剤を併用すると、高い毛管力により、製剤が膜全体に速やかに均一に広がり、膜の中でしっかりと保持されるという性能を見出ている。

*2 物体内の狭いすき間が液体を吸い込む力


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