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【乗用車タイヤ】JSR、強度・耐摩耗性・耐久性に優れる新規SBRを開発し販売開始

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 JSR(株)は、乗用車タイヤ用に強度・耐摩耗性・耐久性を大幅に改善した新規なスチレン・ブタジエンゴム (SBR) を開発し、販売を開始した。
 100年に一度の大変革期と言われる自動車業界において、「電動化」「自動化」「コネクティッド」「シェアリング」などの技術革新は急速に進んでいる。その中で、タイヤに求められる性能も多様化しており、従来からの二酸化炭素排出量低減に向けた低燃費性能の向上に加え、高強度・高耐摩耗性・高耐久性も併せて求められてきている。本材料は、JSRが長年蓄積してきた独自の分子設計技術と水素添加技術を組み合わせ、不飽和結合数を最適化させている。その結果、ゴム分子同士の絡み合い数の増加、および架橋した際の応力集中の分散が可能となり、従来の低燃費タイヤ用溶液重合SBR (SSBR) 対比の強度を約2倍に向上することができる。本材料をトレッドコンパウンドに使用したタイヤは、従来のSSBR搭載タイヤに比べて、低燃費性能・グリップ性能を維持したまま耐摩耗性を50%以上も改善するという評価結果も出ている。また、本材料は水素添加技術により不飽和結合を低減しているため、熱や光などによる経時的な性能低下を防ぎ、大幅な耐久性の向上に寄与する。
 本材料は、優れた破壊強度・耐摩耗性・耐久性を活かしてタイヤトレッド部材の軽量化を実現し、省燃費化、省資源化にも貢献、変革期を迎える自動車業界の中で多様なニーズへの対応を可能とする。
 なお、2019年10月8~10日にアメリカのクリーブランドで開催されるInternational Elastomer Conferenceにおいて、本材料に関する学術発表を予定している。


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