「防災の日」である9月1日を機に、東京都トラック運送事業協同組合連合会(東ト協連)は、東京都内の中小のトラック運送事業者に向けて、災害発生から3日で業務の早期復旧を行うための「BCP(事業継続計画)の最新対策」を「命をめぐる決断~災害時に備える、家族の命・会社の命」としてドラマ映像化した。また、ドラマを収録したDVD付きの冊子も配布を開始し、今後、傘下の協同組合、並びに組合員へ積極的に導入を推進していく。
今後、30年以内に70%の確率で首都直下地震は発生すると予想されている。こうした中、トラック業界においても有事の際、業務の「早期復旧」と「事業継続」を行う対策、BCP(事業継続計画)の必要性は高まっている。
しかし、東ト協連に加入する2000余のトラック運送事業者の大半は、経営基盤や資本力が弱い小規模零細事業者であり、大手事業者と異なり非日常の大規模地震や災害への備えが遅々として進んでいないのが現状。過去においても突如発生した大地震や台風、豪雨などの際には、ドライバーの安否がわからないなどのトラブルが発生。そのため被災した得意先荷主などからの救援要請に応じることができず、被災地の運送事業者の中にはやむなく事業廃止の危機に至ったケースもある。
BCPで重要なのは、「発災後3日で事業を平常時に近い状態に立ち上げる」ために日頃から必要な準備と備えを構築すること。過去の大震災を見ても、企業の規模ではなく、BCPの取組みによって発災後の会社の明暗は分かれている。
そこで、東ト協連では今回、平時からBCP対策に取り組んでいた場合、どのようにして危機を乗り越えられるのか。そして、ピンチをチャンスに変えて新たなビジネスチャンスを掴むことができるのかをドラマ仕立ての映像で分かりやすく解説した。本作品は、有事に備え、災害能力を高めておくことが「大切な従業員と家族、会社の命」を守ることにつながることを組合員・事業者に訴求し、具体的なBCP対策の進め方に役立てていただくことを期待している。
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【BCP】東ト協連、首都直下地震に備える「最新のBCP対策」をドラマ映像化
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