帝人(株)は、今年2月に発表した米国Renegade Materials Corporation(以下「レネゲード社」)の買収について、株式譲渡に関する諸手続きを完了し、8月1日(米国時間)に完全子会社とした。
帝人はレネゲード社を完全子会社とすることにより、同社が他社に先駆けて展開してきた、優れた耐熱性と熱サイクル耐性とを両立する熱硬化プリプレグの生産技術と、帝人が蓄積してきた、炭素繊維や熱硬化性・熱可塑性の中間材料のノウハウやラインナップ、評価設備、販売チャネルなどとのシナジーを追求し、未来の最新鋭航空機向けのエンジン部材などに適応し、幅広い潜在ニーズに応える製品のグローバル展開をより一層強化していく。
帝人は、航空・宇宙用途向け炭素繊維製品のマーケットリーダーとしての地位を確固たるものとし、2030年近傍までにこの用途で年間900百万米ドル超の売上を目指す。
帝人(株)炭素繊維事業本部長の乾 秀桂氏は次のようにコメントしている。
「このたびレネゲード社が帝人グループの一員となることで、当社は、既に航空・宇宙分野のトップサプライヤーとして確立してきた地位を一層強化することが可能になりました。当社は、これまで培ってきた技術や販売チャネルと、レネゲード社の技術を融合することにより、環境規制の高まりに伴う低燃費化の要請に応える『軽くて強い』高機能素材の拡大を図っていきます」
レネゲード社のエリック・コリンズCEOは次のようにコメントしている。
「当社が帝人グループの一員になることにより、これまで培ってきた独自の製品技術が、より広い市場に展開していくことを非常に楽しみにしています。我々は、帝人が持つ炭素繊維などの素材に関するノウハウを駆使しながら、製品開発や事業拡大を一層強化していきます」
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【炭素繊維】帝人、米国レネゲード社の買収完了
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