中国南部の広西チワン族自治区の企業が、食品や電子部品、アパレル製品などを出品する「中国広西商品博覧会」(広西チワン族自治区商務庁主催、中国駐大阪総領事館経済商務処など後援)が8月1日~3日の3日間、インテックス大阪で開催される。日本では初めての開催。それに先立ち7月25日、大阪市内で記者会見が行われ、主催する同庁対外貿易処副処長の位現強氏は、「広西チワン族自治区は、農業のほか、自動車産業や電子部品、建機などの産業もさかんで、柳州という都市は自動車産業の拠点になっている。素晴らしい環境で生み出された製品や食品を、日本の皆様に届けたい」と語った。
7月25日に行われた記者会見
博覧会には、同自治区の企業81社が出展し、甘味料の原料になる羅漢果やタケノコといった食品、電子部品、化学製品、非鉄製品、アパレル製品、日用品など約100種を出品する。後援する中国駐大阪総領事館経済商務処領事の孫淑強氏は、「6月のG20サミットで、中国の習近平主席と日本の安倍晋三首相は、改善が進む現在の日中関係を評価し、経済貿易面での協力や人と人との交流をさらに強化することで一致した。広西商品博覧会はそうした流れを受けたものであり、タイミングや内容の面で時宜を得たイベントと言える」と評価した。
広西チワン族自治区商務庁は6, 7年前から、このような博覧会を一帯一路構想の沿線国で開催してきた。今回は東アジア市場の開拓を狙って、日本で開催することにしたという。その中で、大阪での開催を選んだ理由については、「大阪をはじめとする関西地域は、両国の国交正常化前から中国を重視し、経済交流を進めてきた歴史的経緯がある。日中貿易の分野で、全国を引っ張る役割を果たしてきた」とその背景を語った。
同自治区は、広東省の西に位置し、南はトンキン湾、南西部はベトナムと接する。中国における対ASEAN経済交流の最前線とされる。省都は南寧市で、人口は約5000万人。中国最大の少数民族であるチワン族が多く住み、人口は約1800万人。この数は大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県の総人口に匹敵する。
孫氏は、「日本の皆さんは、中国東部の沿海部に比べて、広西のイメージは薄いかもしれない。この博覧会は、日本の皆様に直接、広西の知られざる魅力に気付いてもらう機会になるとともに、(開催を通じて)広西への訪問や連携といった化学反応が起こることを期待している。商いの都、大阪での開催の成功を心より願っている」と期待を込めた。
また、1日14時からは、日中ビジネスセミナーを開催する。聴講無料。プログラム(予定)は以下の通り。
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14:00 開演
14:05 広西チワン族自治区商務庁 副巡視員(副庁長級) 顧 章偉 氏
・広西と日本の経済貿易協力
・広西の生態住居環境や対外開放状況、対外貿易ブランド企業を紹介
14:25 (公財)大阪産業局 常務理事 齋藤 進 氏
・日本/大阪経済の現状や投資環境について
14:45 広西盛虎金属製品有限公司 総経理 李 鋭軍 氏
・日系企業の広西における経営について
15:00 サラヤ(株) 取締役 生産本部生産技術部(生産技術研究所) 部長 村田 雄司 氏
・羅漢果との出会いと商品開発秘話
15:30 終了