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【水性フレキソインキ】DIC、アジア・オセアニア地域での拡大需要を見据え、生産拠点の最適化と能力を増強

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DIC(株)は、アジア・オセアニア地域で拡大する水性フレキソインキ市場に対応するため、生産拠点の最適化および最新の生産設備導入による生産能力の増強を進めている。このたびの一連の取り組みにより生産能力を倍増させ、2016年11月より稼動を開始している。

2016 12 12 dic2

シドニー工場(オーストラリア)

 フレキソ印刷は、凸版印刷の一種であり樹脂版を使用するため、金属シリンダー版を利用するグラビア印刷方式などよりも低コストであることを特徴とする印刷方式で、デパートやブティックのショッピングバック、ダンボール箱などの包装資材への印刷に多用されている。近年では今までのような技術的制約条件から開放され、高生産性(ハイスピード)や高精細化が進み、多様な印刷媒体(各種フィルム、繊維製品など)への印刷として使われるようになっている。また、環境に配慮した水性フレキソインキは、環境汚染問題などを抱えるアジアを中心とした新興国市場での大幅な需要拡大が期待されている。 

 アジア地域では、従来、包装資材への印刷に溶剤系グラビアインキが主に使用されてきた。しかしながら、こうした国々では、国家レベルでのVOC(揮発性有機化合物)規制などの導入により、印刷インキにも環境対応が求められてきている。そのため、既に欧米において環境汚染対応インキのスタンダードとなっている水性フレキソインキが注目を集めはじめており、アジア地域においては年率7~8%の高い市場成長率を示すに至っている。 

 DICグループは、2011年にニュージーランドにて買収したパシフィックインキを中心に、オセアニア地域への製品供給とアジア地域への輸出を行っている。
 このたび、当社はオークランド(ニュージーランド)工場を閉鎖し、シドニー(オーストラリア)の工場に統合、最新の生産設備を導入することでベースインキ化を進め、アジア・オセアニア地域への供給体制を強化する。 

 DICグループでは、水性フレキソインキにおいて、欧米市場を中心に100%子会社サンケミカル社で培ってきた高い技術力と高品質な製品を有している。優れた製品ラインナップに加え、ベースインキの輸出など国境を越えた効率的な生産と、DICグループのグローバルネットワークを生かしたサプライチェーン体制、アジア・オセアニアの各地域で長年にわたり作り上げてきた販売網などの経営資源を活用することで、2020年にはフレキソインキの売上数量を2015年度比2倍に高める考えだ。


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