【フィルター】JNC、JNCフィルター守山事業所の生産設備増設

　JNC（株）は子会社であるJNCフィルター（株）守山事業所（滋賀県守山市川田町230）にCLEAL®CPフィルター生産設備を増設する。
　JNCフィルターは日本国内、欧米での旺盛な需要増に対応するために、守山事業所のCPフィルター工場に新たに1ラインの増設を決定した。守山事業所のCPフィルター工場では現在、2ラインが稼働中だが、今回の新ラインの増設により約1.5倍の生産能力となる。投資額は4億円で、工事着工は2019年8月、運転開始は2020年6月の予定。
　JNCフィルターで製造されているCLEAL®CPフィルターは、塗料・インキや自動車塗装向けなどの産業用途、リチウムイオン電池、CMP材料など電子材用途などに使用されている。
　このCLEAL®CPフィルターはJNCファイバーズ（株）で製造しているポリプロピレン／ポリエチレン（PP/PE）の複合繊維で構成される不織布を主原料としている。PP/PE複合繊維は加熱により繊維同士が融着し、安定した三次元網目構造を形成する。この特徴により、ろ過中にフィルターの構造変化が起きにくく、ろ過圧が安定することから目詰まりが起きにくい性能を有し、塗料など比較的高粘度溶液のろ過に適したフィルター。
　CPフィルター工場で生産されるフィルターは、CPフィルター、CPHフィルター、GFフィルターの3種類であり、新ラインでも同様の3種類のフィルターを生産する。
　同社の強みである、ポリオレフィン、原綿、不織布、フィルターの一貫生産体制を活かし、日本国内を始め、さらなるグローバル展開を進めていく。