デクセリアルズ(株)は、The Society for Information Display(以下、SID)が主催する、Display Industry Awards(以下、DIA)において、Display Component of the Year Awardを受賞した。授賞式は5月15日(現地時間)アメリカカリフォルニア州サンノゼで開催されるDisplay Week 2019内にて行われる。
今回、受賞した製品は車載ディスプレイ向け反射防止フィルム「AR100-T0810」。同社の反射防止フィルムは、スパッタリングによる金属成膜技術を用いて、基材の表面に5層の金属酸化膜を形成するため、低反射率と優れた耐擦傷性を兼ね備えている。また、ロール状の基材に連続的に成膜するロールtoロール方式で製造することにより、高効率な生産が可能。
特に同製品は、車載ディスプレイに最適化したタイプで、約0.3%の極めて低い反射率を実現しながらも、光沢のある外観が特徴です。これにより、ピアノブラックと呼ばれる光沢のある黒を好む自動車のインテリアと、大画面化が進む車載ディスプレイの外観を調和させることが可能。
また、車載ディスプレイは運転席から斜めに見ることも多く、視野角依存性を抑えて、覗き込む角度で色の見え方が変わらないことが重視される。同製品は反射防止層の設計を最適化することで視野角依存性を下げ、高視野角であっても色相変化を最小限に抑える。
同製品は既に多くの自動車メーカーに採用されており、同社は今後も様々な車載ディスプレイ向け反射防止フィルムを提案し、積極的な事業展開を図る。
■SID、DIAについて
SIDは、ディスプレイ産業に特化した唯一の専門機関。世界に6000を超えるディスプレイ産業に関連する会員を擁し、Display Weekを含む年間10以上のディスプレイ産業に関する会議を主催している。DIAはSIDが表彰するディスプレイ産業の賞で、1995年の制定以来、毎年、ディスプレイ業界の未来を形作ると認められた製品やアプリケーションが表彰されている。