王子ホールディングス(株)は、廃棄プラスチック削減に貢献する、地球環境に優しいバリア性紙素材「SILBIO BARRIER (シルビオ バリア、商標出願中)」のサンプル提供を開始した。
バリア性を有する包装材料
王子グループは、イノベーション推進本部パッケージング推進センター(2018年4月1日設置)を中心に、プラスチックに替わる、さらなる機能を備えた紙素材の開発を進めている。
SILBIO BARRIERは、紙素材でありながら、外部からの酸素や水蒸気などの侵入を防ぎ、内容物の劣化を抑える機能を持っている。また、内容物の香りや水分を保つ機能も有している。
SILBIO BARRIERは食品から産業資材まで、バリア性が求められる幅広い包装用途にご使用頂けるよう、原材料を厳選して設計しております。食品接触用途では、日本製紙連合会の自主基準に沿って開発を進めており、更に、アメリカ食品医薬局(Food and Drug Administration, FDA)の使用認可リストに収載された物質のみを使用した銘柄も準備している。
■「SILBIO」の由来
製品のベースとなる「森」を、ラテン語では「SILVA」という。「SILVA」から、バイオリファイナリー技術(※1)を用いて、環境に優しく社会を豊かにする製品を生み出していく。
そんな意志を込めて、「SILVA」+「BIOREFINERY」=「SILBIO」と名付けた。
(※1)バイオリファイナリー(BIOREFINERY):バイオマスから化学製品や燃料などを製造すること
■SILBIO BARRIERの構造
同社培ってきた水系塗工技術を用いて、紙にバリアコート層を付与した。
バリアコート層が、外気からの酸素・水分・香気の侵入を抑制。
もちろん、内容物からの水分・香気の発散も防ぐ。必要に応じてシーラント層を付与することも可能。
■SILBIO BARRIERの特徴
SILBIO BARRIERは、高い酸素バリア性・水蒸気バリア性を有し、バリアフィルムの代替として使用できる。
また、再離解性(再度パルプへ戻る性能)を有するため、古紙として再利用することが可能。